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《飾り鉢》

© 1993 RMN / Daniel Arnaudet

工芸品
ルネサンス

執筆:
Muriel Barbier

本体が竜の形に彫られたこの鉢は、1653年から1661年の間に枢機卿マザラン(1602年-1661年)の、次いでルイ14世(1638年-1715年)のコレクションに入った。この碧玉製の鉢は、金めっきの銀および琺瑯引きの金とを組み合わせた飾り縁で仕立て上げられている。この作品はおそらく、石細工および飾り縁による装飾ともに行っていた、ミラノのサラーキ兄弟の工房で制作されたものであろう。

石細工部分

鉢は9個の碧玉の部品からできており、そのうち1個は今日消失している。鉢の注ぎ口は、眉をひそめた怪人面からなっており、OA38やMR147の飾り鉢のそれに非常に近い。蓋は、MR186の翡翠製飾り鉢のそれと同様、大きなアカンサスの葉で飾られており、その裏はくりぬかれて空洞になっている。竜の翼とひれには、縞が彫り込まれている。蓋の後部には、今では失われている白鳥を取付けるための穴が空けられている。

金めっきの銀および琺瑯引きの金による飾り縁

開口部の周りには琺瑯引きの縁が取付けられ、その上には、半透明の緑の琺瑯による卵形装飾に白の琺瑯によるシュロの葉飾りが付いたものと、黒と緑の巻葉装飾でつなぎ合わされた、半透明の緑および明るい青の花弁でできた円花飾りとが、交互に並んでいる。蓋の縁にはさらに、白の琺瑯を施した二つの輪の巻葉装飾でできた小部品が8個取付けられており、それらが、白の琺瑯の四つ葉飾りあるいは半透明の濃い青の琺瑯でできた花によって区切られている。また、花の中には曲面カットの宝石をかたどった赤の琺瑯が描き込まれている。これらの青の琺瑯による花形モチーフは、脚の上部、および台座の周囲にも見ることができる。蓋の中央には、黒の琺瑯の巻葉装飾で飾られた金の楕円形つまみが付けられており、その上にはフランス語の銘を縁に配した瑪瑙製の楕円形メダイヨン(円形装飾)が取付けられている。銘は、この作品の贈呈を受諾してくれるよう受取主に頼んでいる内容である。したがってこのメダイヨンは、鉢がマザラン卿におそらくは寄贈された際に、フランスで付け加えられたものに違いない。

動物をかたどった飾り鉢

他にも、ふつう怪物の姿をした、動物をかたどった鉢が存在する。こうした鉢は16世紀および17世紀にとりわけ好まれた。その多くはたいてい天然水晶製であるが、ルーヴルのそれのように、色付きの石製のものも存在している(とは言え、色付きの石でできた動物形作品は一般に少ない)。例を挙げることができるとすれば、ルイ14世のコレクションに含まれていた2点の竜形飾り鉢だけであり、一つはこの飾り鉢、いま一つは翡翠製である。この竜の形は17世紀に流行したものと見られる。この鉢には複数の異作があり、色付きの石製および天然水晶製の複数の作品を、ウィーンの美術史博物館およびフィレンツェの銀器博物館に見ることができる。

出典

Alcouffe D., Les Gemmes de la Couronne, Paris, Editions de la Réunion des musées nationaux, 2001, p.285-287.

作品データ

  • サラーキ兄弟の工房 (?)

    《飾り鉢》

    16世紀第4四半期

    王室コレクション

    イタリア、ミラノ

  • 血石(赤色碧玉)、金めっきの銀、琺瑯引きの金

    高さ19 cm、幅30.7 cm、奥行き11.6 cm、厚み0.04 cm

  • 《飾り鉢-竜の形をした血石(赤色碧玉)製飾り鉢》

    OA 39

  • 工芸品

    ドゥノン翼
    2階
    アポロンのギャラリー
    展示室66

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

瑪瑙製メダイヨン(円形装飾)の周りに、部分的に消失した黒の琺瑯による書入れあり:[NE REFUSEZ LE] DON.QI. VIENT. A. G[RE]台座の縁の下側に番号の彫り入れあり:460 (1791年時での目録番号)