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作品 《3人のマリアの前に現われるキリスト》

絵画部門 : フランス絵画

《3人のマリアの前に現われるキリスト》

© 1985 RMN / Gérard Blot / Christian Jean

絵画
フランス絵画

執筆:
Kazerouni Guillaume

フランス革命以前、この絵画は、パリのサン=ジャック通りにあるカルメル会女子修道院教会に、ラ・イールの《キリストのエルサレム入城》(今日サン=ジェルマン=デ=プレ教会)および、ステラ、シャンペーニュ、ル・ブランの作品と共に飾られていた。

カルメル会修道女

ローラン・ド・ラ・イールによる《 3人のマリアの前に現われるキリスト》は、パリのサン=ジャック通りにあるカルメル会修道女の教会の礼拝堂のために制作された。カルメル修道会の由来は、十字軍と密接に関連している。13世紀に、十字軍はガリラヤのカルメル山の中で隠修士の生活を送っていた。こうして設立されたカルメル修道会は、その後様々な体制批判や改革を経ることになる。15世紀半ばに、修道会の総会長ジャン・ソレトの指導の下に、フランドル地方に初の女子修道院が設立される。1562年にはアビラのテレサ(1515-1582年)によって改革が行われ、跣足カルメル会修道女は、本来の規則の厳しい遵守によって一線を画すようになる。その後アビラのテレサの指導の下、修道会はヨーロッパ中に徐々に広まった。修道会の教えは多大な影響力を持ち、フランスのように、しばしば各国の王室の庇護を受けた。

サン・ジャック通りの修道院

17世紀前半に渡って、とりわけパリには多数の修道会が設立され、その結果数多くの宗教建造物が建てられた。神や聖人の栄光を讃え、信者を教化するこれらの建造物を装飾するために、芸術家が呼ばれたのは当然の成り行きだった。こうした状況の中、ノートル=ダム=デ=シャンの旧ベネディクト会小修道院を改築したゴシック様式の建物の中に、1604年にアカリー尼とミシェル・ド・マリヤックによって、フランスで初めてのカルメル会の女子修道院が設立された。この修道院の装飾事業は徐々に進み、この修道院全体はパリで最も贅を尽くして装飾された教会の一つとなった。そのことは、フランス革命時に、修道院が破壊される前に接収された作品の数(200点以上)からもうかがえる。教会内部の身廊は、ル・ブラン、ステラ、ラ・イールとシャンペーニュによる12点の作品で覆われ、シャンペーニュは穹窿(きゅうりゅう)の装飾も手がけた。脇の礼拝堂は、同じ芸術家たちの手になる絵画作品によって装飾されている。最後に内陣には、今日ルーヴル美術館所蔵のグイード・レーニによる《受胎告知》が掛けられ、修道院がキリストの托身の守護の下に置かれていたことを思い起こさせる。

「アテナイ風」の絵画

《3人のマリアの前に現われるキリスト》は、教会の身廊を飾る、キリストの生涯を描いた連作の一つに数えられる。作品の場面は、『マタイ福音書』の中に描かれている。キリスト磔刑の後の復活の明け方に、マグダラのマリア、聖母マリアと、ヤコブとヨセフの母マリアがキリストの墓を訪れたが、墓は空であった。折しも救世主が3人のマリアたちの前に現われたので、3人はキリストの足を抱いてその前にひれ伏した。ここで人物は、雲の立ち込めた空へ向かって広がる雄大な風景の前に配されている。背景右側には、空の墓に座った天使が描かれ、墓を訪れた3人の聖女のエピソードを思い起こさせる。厳格な構図、鮮やかで混じり気のない色彩の使用、入念に仕上げられた輝かしい画面は、1640-1650年代にかけてパリで広まり、20世紀に「アティシスム(アテナイ式の典雅な表現)」と呼ばれるようになる新しい様式に似ている。大変高く評価されたこの作品は、1665年にパリを訪れたベルニーニの興味を引いた。ラ・イールが同じ装飾のために制作したもう一つの絵画《キリストのエルサレム入城》は、現在サン=ジェルマン=デ=プレ教会にある。

作品データ

  • ローラン・ド・ラ・イール

    《3人のマリアの前に現われるキリスト》

    パリ、サン=ジャック通り、カルメル会女子修道院教会

    France

  • 油彩、カンヴァス

    縦3.98 m、横2.51 m

  • フランス革命時の接収品

    Inv. 5356

  • 絵画

    シュリー翼
    3階
    17世紀の大祭壇画
    展示室19

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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