Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>「アメン神の聖なる崇拝者」カロママの彫像

作品 「アメン神の聖なる崇拝者」カロママの彫像

古代エジプト美術部門 : ファラオ王朝時代末期及びプトレマイオス朝時代(前1069-前30年)

「アメン神の聖なる崇拝者」カロママの彫像

© Musée du Louvre/G. Poncet

古代エジプト美術
ファラオ王朝時代末期及びプトレマイオス朝時代(前1069-前30年)

執筆:
Delange Élisabeth

歩行姿のカロママは、シストルム(今日では、消失)を振っていた。カロママはカルナクで崇敬されていたアメン神の妻であり、聖女であり、神聖な崇拝者でもあった。王妃と同等に扱われ、ハゲワシの羽に覆われた衣装を身にまとい、聖蛇ウラエウスの装飾が付いた丸みを帯びた髪形の上に、かつて高い冠がはめ込まれていた小さなクッションのような冠の基部が付いている。シャンポリオンによって入手されたこの彫像は、完璧な鋳造および象嵌細工技術を用いた名高い傑作である。

描写

台座の上を裸足で歩行するカロママは、腕を前に出してシストルムを振っている。袖のゆったりした、ひだが入った衣装は体にぴったり密着し、丈の半分から腿のあたりまでハゲワシの羽で覆われている。短い髪の鬘が顔を包み込んでいる。かつて冠がはめ込まれていた小さいクッションのような冠の基部からは、鎌首をもたげた聖蛇ウラエウスが姿を見せており、豪華な金銀細工が施された装身具が、肩の上から胸元まで放射状に広がっている。女性的で、すらりとしたカロママのプロポーションには、人を魅了するものがある。これに対し、象嵌細工が施された眼、ほっそりした鼻、形の良い小さな口などに見られる、繊細かつ詳細な顔の描写は、神の聖なる崇拝者としての役職を果たすカロママに厳格な雰囲気を与えている。

神聖な崇拝者

台座に刻まれた銘文には、「アメン・ラー神から愛された、アメン神の妻、神聖な崇拝者」とカロママの身分が示されており、生涯神に仕え、カルナクの神殿で儀式を執り行い、シストルムを振ってアメン神を喜ばせて癒した。権力のある支配者として、王家の記章が与えられ、名前はカルトゥーシュに囲まれている。また、大きな祭りの折に担がれる船では、カロママ像はアメン神の彫像の横に置かれる栄誉を与えられていた。この傑作はカロママの侍従頭が発注したもので、銘文から、彼がこの彫刻を大変誇りにしていたことが分かる。

巧妙な技術

カロママの彫像は、精巧な技術で制作されていることで有名である。この彫像には蝋型鋳造技法が用いられ、多彩な色調を生み出している極めて高度な金属の象嵌細工が施されているが、その一部は今日では消失してしまっている。また、巻き毛が細かく刻まれた鬘に見られるように、彫像には金箔が施されている。植物、幾何学、バラの花、スイレンの花びら、格子、渦巻きなどの模様が交互に入った、8連からなる首飾りは見事である。表面に微妙に異なるニュアンスやパティナ(錆)を出すために、様々な合金が象嵌細工に用いられているが、今日では保存状態が悪いため、残念ながら見えなくなってしまっている。

出典

- DELANGE E., Karomama, divine adoratrice d’Amon, revue Techné, tome 18, mars 2004.

- ZIEGLER Ch. , BOVOT J.-L. , Art et archéologie : L’Egypte ancienne,  Ecole du Louvre/RMN/Documentation française, Paris,  2001, p. 250-250, fig. 151.

- ANDREU G.,  RUTSCHOWSCAYA M- H., ZIEGLER Ch., L’Egypte au Louvre, Hachette, Paris, 1997, p. 176-178, notice 86.

- CENIVAL J.-L. (de), Karomama, feuillet de visite, département des Antiquités égyptiennes n° 20, Paris, 1992.

Tanis, l’or des Pharaons, Catalogue de l’exposition, Paris, RMN, 1987, p. 177-180, notice n° 48

作品データ

  • 「アメン神の聖なる崇拝者」カロママの彫像

    第3中間期、第22王朝、前945-715年

  • 蝋型鋳造、象嵌細工、銅含有金属、金、銀、銅の合金

    高さ59.5cm、長さ35cm、幅12.5cm

  • 1829年購入

    N 500

  • 古代エジプト美術

    シュリー翼
    2階
    紀元前千年紀から最初のペルシャ征服まで 紀元前1069‐紀元前404年頃:第3中間期 サイス王朝時代 最初のペルシャ征服
    展示室29

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する