Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>「エベールのポプリ(香炉)」

作品 「エベールのポプリ(香炉)」

工芸品部門 : 18世紀:新古典主義

「エベールのポプリ(香炉)」

© 2005 Musée du Louvre / Peter Harholdt

工芸品
18世紀:新古典主義

執筆:
Muriel Barbier

ジャン=クロード・デュプレシス(1774年に死亡)は、ヴァンセンヌ磁器製作所、そしてセーヴル磁器製作所のために多くの壺の形状を発明し、有名な小間物商の名にちなんだ、「エベールのポプリ香炉」の制作者である。全体的な輪郭がロカイユ様式の特徴を示しているのなら、ジャン=パティスト=エティエンヌ・ジュネ(1789年に死亡)によってグリザイユ画法(単色画法)で壺に描かれた装飾や、金箔をはったブロンズの台座はセーヴルでの新古典主義の現れを示している。

ジャン=クロード・デュプレシスが生み出した形

ジャン=クロード・デュプレシスは、王立セーヴル磁器製作所において、多くの壺や食器類の型を創作し、その型はアンシャン・レジームの末期まで使われていた。彼はロカイユ様式の主だった職人たちから、金銀細工やブロンズ細工の教育を受け、それが彼のセーヴルでの作品に影響をあたえた。この「エベールポプリ香炉」は、早い時期からヴァンセンヌ磁器製作所に関心をもった小間物商、トマ=ジョアキム・エベールの名が付けられている。この作品の形状は1756年にデュプレシスが発案し、1760年代の終わりまで制作された。壺は洋なしの形をしており、円形の小さな台に支えられ、開口部に花びらの形の穴があいた蓋により、ポプリ香炉の役割をはたすようになっている。ここに見られる曲線的な形は未だにロカイユ様式の痕跡をとどめているが、その反面、雄羊の頭や怪人面、ギリシア式波模様のフリーズからなる、金箔をはったブロンズの装飾は、古典主義的な趣向である。この金箔を張ったブロンズの装飾も、おそらくデュプレシスの手によるものであろう。

金をちりばめた地

このポプリ香炉は青色の地で覆われ、4部分に分かれて、金色で彩色された小さな点がちりばめられている。この装飾技法により地の表面に変化がつき、下色の青がほとんど隠れてしまっている。この青は、1765年から1770年にかけてセーヴルで使用された「ファロ青」か、もしくは「柔らかい青(ブルー・タンドル)」と呼ばれる色かもしれない。同じ種類の地は、ルーヴル蔵の、1766年に製作されたとされる「バシュリエ壺」という壺にも見うけられる。

ジャン=パティスト=エティエンヌ・ジュネの作とされる装飾

ジャン=パティスト=エティエンヌ・ジュネは1752年に王立製作所に雇用された。1753年には、絵画工房の頭に任命されている。装飾を施す作品、扱う主題、そして職人を選ぶのが彼の仕事だった。他に、画家に型を提供することもしていた。ジュネは、浅浮き彫りと呼ばれる種類の装飾を得意とした。その手法では、装飾が象眼される、すなわち作品の表面上の無着色の部分に施される。ルーヴルの当作品の各面には、この技法による楕円形のメダイヨンがみられる。これらの二つのメダイヨンはグリザイユ画法(単色画法)で描かれ、月桂樹の細帯で囲まれている。正面のメダイヨンは、グリザイユ画法で描かれた二人の羽のはえたアモルが支えている。1768年と1769年の間にジュネは多くの浅浮き彫りの絵を制作した。彼はまた「空色(ブルー・セレスト)」の食器類や、ロシアのエカテリーナ2世の古代風カメオのための素描を手がけた。

出典

- Nouvelles Acquisitions du département des Objets d'art (1995-2002), Paris, Editions de la Réunion des musées nationaux, 2003, pp. 126-127.

- Un défi au goût, 50 ans de création à la manufacture royale de Sèvres (1740-1793), Paris, Editions de la Réunion des musées nationaux, 1997, p. 75.

作品データ

  • ジャン=クロード・デュプレシス、ジャン=パティスト=エティエンヌ・ジュネ

    「エベールのポプリ(香炉)」

    1769-1770年頃

    王立セーヴル磁器製作所、フランス

  • 軟磁器、金箔を貼ったブロンズ

    高さ(台座と共に)45cm、高さ(台座を除いて)36.5cm、幅(台座と除いて)24cm、奥行き18.5cm

  • 1995年、ルーヴル友の会から寄贈

    OA 11772

  • 工芸品

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する

作品の補足情報

彩色の焼印:組み紐文の2重の「L」、陰刻の焼印:「cn 3 fecit」