Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>「ドーリアン・パンフィーリ」型のアフロディーテ

作品 「ドーリアン・パンフィーリ」型のアフロディーテ

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

「ドーリアン・パンフィーリ」型のアフロディーテ

© 2006 Musée du Louvre / Daniel Lebée et Carine Deambrosis

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

執筆:
Astier Marie-Bénédicte

このアフロディーテの人物像は、紀元前5世紀末に制作されたクラシック時代の作品の最も優れた複製品のうちの一つである。この種の彫像は、ローマのドーリアン・パンフィーリ宮殿に保管されている、もっとも完全な状態の作品例にその名を由来する。オリジナル作品の類似性は、今日もまだ討論される疑問点がいくつか挙げられている。それはペイディアスのアフロディーテ・ウラノスのように認識されたり、この彫刻家と同時代のパロスのアグラクリトスの作品とされたりしている。

クラシック時代のオリジナル作品の複製品

ヴァル・ドワーズ県ドモンのステファン・デルヴィレ氏の領地、オムブレヴァル公園を以前装飾していた、この素晴らしい大理石彫像は、1996年ルーヴル美術館に収集された。この作品は、頭部、むき出しになった右肩、両腕、両足の体の末端は、同じく大理石であるが、本体とは別に彫刻さる、アクロリトンの技術により制作された。このアフロディーテの人物像は、クラシック時代の紀元前5世紀の最後の数十年に制作された、一連のギリシア作品の複製品に属する。この作品よりもより完全な作品例は、ローマのドーリアン・パンフィーレ宮殿に保管され、それはこの種の彫刻複製品の名の由来となる。この作品は、クラシック時代の彫刻家ポリクレイトスより5世紀中期に発明された均衡、コントラポストを引用している。それは、両肩と左右の腰の傾きを逆にし、重心が置かれた足と体の重さから開放された足の配置に定義される。

この作品の類似性:ペイディアスかアゴラクリトスか?

このオリジナル作品は、どの作者に帰属するか大議論された。衣紋の加工、この愛の女神の官能性を連想させるために幾度も使用された、むき出しになった肩は、このルーヴル美術館の大理石彫刻を、パルテノン神殿の東ペディメントに彫刻してある、下半身を寝かせたアテナとつながりをもたせる。そのことからこの彫刻は、時に、紀元前447年から432年の間この神殿の建築装飾を手がけたペイディアスに帰属される。比較対象にされたこの作者のオリジナル作品は、エリスにてポウサニアス(『ギリシア誌』6巻25章1節)により叙述された、《アフロディーテ・ウラノス(天の)》、またはアテナイのアゴラのその女神像であるが、それらは、おおくの疑問を含んでいる。というのもこの作品の一部の衣紋の表現は、パルテノン神殿の美学の範囲を超え、それはむしろ紀元前5世紀末の作品を思い浮かばせる。それに加えドーリアン・パンフィーリ型の複製品で、エリスの《アフロディーテ・ウラノス》が足をのせる亀を彫刻したものは無い。そのことからパルテノン神殿の装飾に携わった、ペイディアスの弟子の一人であるパロスのアゴラクリトスが、おそらく紀元前420年頃に制作されたこのオリジナル作品の作者であると考える傾向にある。この複製品の様式の類似性は、アゴラクリトスの主要作品である《ラムヌスのネメシス》により確証されるであろう。

マニエリスムの様式の作品

この作品は、紀元前5世紀末の彫刻家の技術である、大理石を深堀にしながら豊かで多彩な衣服の折り目を、極めて巧みに再現している。この女神は、キトンと呼ばれる短い袖のチュニカ、ヒマティオンと呼ばれるより厚めのマントを身にまとっている。風により動きを付けられたその衣紋は、膨らんだり、体に張り付いたりしている。衣紋のところどころの形が不規則であったり、膨んでいたりするところもあれば、もう一方で流れるような衣紋が、この「ぬれた寛衣」の布地の下に現れる女性の裸体を表す、衣紋のマニエリスムの効果が再現されている。

出典

Pasquier (A.), "Une grande Aphrodite drapée", in Feuillet "Actualité du département des Antiquités grecques, étrusques et romaines", n 9, Musée du Louvre, 2002

作品データ

  • 「ドーリアン・パンフィーリ」型のアフロディーテ

    紀元前5世紀末のある種の彫刻を元に制作された紀元前1世紀末(?)のギリシア作品

    イタリア

  • ペンテリコ産の大理石(アッティカ)、丸彫;頭部、腕、足は、はめ込み

    現存する高さ:172cm

  • 旧デルヴィレ・コレクション、1996年購入

    N° d'entrée MNE 1013 (n° usuel Ma 4972)

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する