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作品 アッソスの神殿装飾の破片

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

アッソスの神殿装飾の破片

© 2006 Musée du Louvre / Daniel Lebée et Carine Deambrosis

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

執筆:
Astier Marie-Bénédicte

以前この上にメトープとトリグリュフォスが付いていた、連続するフリーズで装飾されたアーキトレーヴのこの破片は、前6世紀中頃に制作された。これは小アジア唯一のドーリア式神殿である、アッソスの神殿の特異性を証明し、アルカイック時代においても依然に、建築様式の区別がどれだけ理論的であったかを示している。この場面は、海神トリトンまたはネレウスと争っている、背に矢筒を付けた、ヘラクレスを表現している。恐れをなしたネレイスは、腕を上げながら逃げている。 

アッソスの神殿

小アジア唯一の前6世紀のドーリア式神殿である、アッソスの神殿はその建築の独創性と装飾の異例な構成により際立っている。アテナのために前540年頃に建築されたこの神殿は、アルカイック時代においても依然に、ドーリア式とイオニア式の様式の区別が理論的であったかを示している。この神殿は標準のドーリア式神殿に対し不規則さを表している。装飾の無いペディメント、3分割ではなく2分割された内側の空間、20本ではなく16本の縦溝装飾の柱などがその例である。この神殿はまた、薄浮彫で装飾されたドーリア式アーキトレーヴの唯一の例である。通称イオニア式フリーズと呼ばれる、彫刻された連続するフリーズの原理は、アポロンに捧げられたデディマのイオニア式神殿の彫刻されたアーキトレーヴにより知られている。それは装飾に支配的な位置を与えるイオニア式から引用している。1838年スルタンマフムト2世によりルイ=フィリップに贈られたルーヴル美術館の浮彫は、このエンタプラチュアの特別な構成を想起させる。ドーリア式の特徴である不連続なフリーズの上の交互する、メトープとトリグリュフォスに連結する、上部に見えるレグラの間隔がそうである。

装飾

神殿のアーキトレーヴは、それぞれ直接関係の無い神話の場面、動物の争い、装飾郡などの様々な主題にて彫刻されていた。しかしながら複数の場面は、ギリシアの英雄ヘラクレスの物語郡から取り入れられていた。ポロス(ケンタウルス)の元にいるヘラクレス、エウリュトス(?)の宴会、この破片に描かれている場面などがその例である。ヘラクレスは髭の無い裸体で表現され、矢筒を背に付け、海神と共に争っている。体の先端が魚の尾である人間の外見をしたトリトン(またはネレウス)は、左手で小魚を振り上げている。背景には、キトンを着た6人のネレイスが戦いの激しさに恐れ、腕を振りながら逃げている。 

様式とアルカイックの慣習

アッソスの地理的情況は、小アジアとマグナ・グラエキアの間に、神殿の装飾が証明するような様々な影響の流布を助長させた。この浮彫の粗野な様子と明細の不足は、彫刻するのにとても困難な、地元の安山岩の一種である粗面岩の材料の硬さにその一部が由来する。人物の様式、流れるような輪郭、どっしりとした均整とそのふくらみは、イオニア様式の製品の特徴である。アッソスの浮彫と、シラリス(現イタリアのセーレ)の河口にある最初のヘラ神殿のメトープとの類似性はまた、このギリシア東部地方の影響の跡と思われる、これらを同時代のエトルリアの美術に近づけさせる。この装飾は、アルカイック時代の浮彫の規則を尊重している。均整は、人物像の重要性により階層化され、その頭部は、イソケファリーの規則に従い同じ高さに設置されている。顔が横顔、上半身は正面、両脚が側面をもつ人体は、並列に加工されている。

出典

- HAMIAUX M., Les Sculptures grecques, I, 2e édition, Paris, 2001, p. 68, n° 58.

- ROLLEY Cl., La Sculpture grecque. 1-Des origines au milieu du Ve siècle, Paris, 1994, p. 231-232.

-  WESCOAT B.D., The Temple of Athena at Assos : style, date and iconography, Diss., Oxford, 1983.

作品データ

  • アッソスの神殿装飾の破片

    前540年頃

    トロアスの地方(現トルコ)のアッソスのアテナ神殿の遺跡にて発見

  • 薄浮彫、粗面岩(安山岩の一種)

    高さ0.81m、幅2.94m、厚み0.15m

  • 1838年スルタンマフムト2世寄贈

    彫刻されたアーキトレーヴの塊:ヘラクレスとトリトンの戦い

    Ma 2828

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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