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作品 アティス

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : ローマ美術

アティス

© 2005 RMN / Hervé Lewandowski

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
ローマ美術

執筆:
Astier Marie-Bénédicte

このブロンズの小像はアティスを表現したもので、以前は王立コレクションに保管されていた。キュベレの伴侶である、このフリギア(小アジア)の神は、赤色と銀色の銅がはめ込まれ、刺繍がちりばめられたチュニカと、丸い小型のフィブラによって上から垂れ下がっている、アナクシリデス(ズボン)といった、オリエントの衣服に覆われている。腹部と性器の部分が大きく開いた独創的な衣類の着方は、生殖器にまつわる神話の性質、狂気に襲われて、去勢した神を連想させる。

王室コレクションのブロンズ像

64番の番号で記録された、王室調度品保管所の総合目録によると、このブロンズの小像は1684年以前に王立コレクションに収蔵された。この彫刻はこの時既に、過度に後ろに傾き、首に接近している近代に作られた頭の付加により補完されていたように思われる。しかしこの修復は、1722年の時のものとして記載されている。技法の同一性から判断するなら、同じブロンズ鋳金師が、1802年に始めて近代のものとして記載されている、右手も復元した。多くの古美術品は元の時代の美学の基準を無視し、断片的な状態を取り繕うかたちで修復された。

フリギアの神アティス

由来、制作地不明のこの小像は、フリギアの神で、神々の祖母に当たるキュベレ神の奉仕係であったアティスを表現したものだ。この作品は紀元1世紀又は2世紀に制作された。この神はオリエントの衣装を身に付け、踊っている少年の姿で表されている。彼は、胸の下をベルトで締められた、一枚の布でできた長袖のチュニカと、丸い小型のフィブラによって上から垂れ下がっている裂けたズボン(アナクシリデス)を身に付けている。洋服の布地は、十字形、バラ模様、四葉のモチーフの刺繍が散りばめられ、赤銅と銀がはめ込まれたいる。当初この子供の像は、他の神の表象に似せて、フリジア帽(赤い縁なし帽)をかぶっていたと思われる。

アティスの伝説の生殖器のエピソードの挿絵

人物の腹部と性器をあらわにした、独特な服の構成は、アティスの神話の生殖器が関係する挿話を連想させ、自らを痛めつける行為が挿入されたエピソードを予告する。この狂気の行為については、いくつもの異なった形の逸話が存在する。最もよく知られているのはオヴィディウスから伝わったもので、キュベレが自分のお付きの者に科した罰を叙述したものだ。アティスはニンフを愛し、そしてその結果彼は純潔を失った。そのことにより彼は、女神によって狂気の沙汰で襲われた。この狂気のもと、彼は去勢されたという。この伝説はキュベレのオリエントの崇拝に見受けられる、去勢した祭司の存在を参照にしているようだ。この崇拝は前2世紀より、ヘレニズム時代そして帝政時代のギリシアとローマ世界に広く浸透し、キュベレとその陪神アティスの小像が多く生産される要因となった。

出典

Les bronzes de la Couronne, musée du Louvre, Paris, 1999, n 64, p. 92-93.

作品データ

  • アティス

    紀元1世紀‐2世紀

  • 空洞鋳造され、赤色と銀色の銅がはめ込まれたブロンズ

    頭部と右手は近代のもの高さ44.5cm

  • 1684年まで王室調度品保管所、n 64

    Br 35

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    ブロンズの間
    展示室32

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

チュニカの後部に「N64」と彫刻