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アトラス像

© 1990 RMN / Daniel Arnaudet

工芸品
ルネサンス

執筆:
Muriel Barbier

このブロンズの小像は、パドヴァのサント寺院にある大提督アレッサンドロ・コンタリーニの墓のために制作された、大理石のアトラス像を基にしている。同様の二体のブロンズ像が、オーストリアのクロスターノイブルク修道院に保管されており、それもアゴスティーノ・ツォッポの作とされている。ルーヴルのアトラス像も同じ作者によるものであり、その才能の見事さが見て取れる。これは、ルーヴルに保管されているパドヴァのブロンズ鑄造工の作品としては唯一のものである。

アトラスの像

1555年から1558年に立てられた《大提督アレッサンドロ・コンタリーニの墓》の《アトラス像》は、トルコ人の姿を表現しており、1544年、赤髭王(バルバロッサ)の命を受けたコンタリーニがトルコ人と戦い勝利したことを示唆するものである。ルーヴルの《アトラス像》は、大理石の彫刻を単に縮小したものではない。それは、髭を生やした男で、立って腕を挙げて頭の上に置いており、まとっているブレ(ゆったりしたズボン)とゆったりした衣からは、上半身と性器が露わになっている。このブロンズ像には、大理石像と比べ、いくつかの相違点がある。例えば、顔の口髭は顎(あご)髭に代わっており、衣にはよりたっぷりとした布が使われ、立体感ははるかに強調して表現されている。したがってむしろこの作品は、マニエリスムの彫像に特徴的な、やや身体をよじった男性像を表現している格好の例となっているのである。

アゴスティーノ・ツォッポ作とされる彫像

ベルナルディーノ・スカルデオーネはアゴスティーノ・ツォッポの同時代人であり、1560年バーゼルで出版された『パタラ古代史』の中で、大理石の彫像をツォッポ(あるいはツォット)の作としている。以来、この作者同定はすべての論者によって繰り返されてきた。クロスターノイブルクの二体のアトラス像との比較によっても、ルーヴルのアトラス像の原型がツォッポによるものということが分かる。アゴスティーノ・ツォッポ(生年は1520年より若干前)は、パドヴァの父の下で学び、後に共同制作することになる芸術家ら、中でもヤーコポ・サンソヴィーノ(1486-1570年)と知り合っている。ツォッポは1572年に死去するまで、パドヴァでは名の知れた彫刻家となった。同時に彫刻家でありまた鑄造工でもあったツォッポは、大型の大理石彫刻と、小型のブロンズ像を制作した。この作品では、開放型鋳型による鋳造技術を用いたツォッポの才能が見事に示されている。

パドヴァ=ヴェネチア風マニエリスム

この《アトラス像》は、その技法により、パドヴァの鋳造工の作風に見られる質の高さを示しているし、その様式からは、ヴェロネーゼやティツィアーノの作品に見られるようなヴェネチア風マニエリスムの優美さと力強さが見て取れる。ミケランジェロからそのポーズを借り受けた、このきわめて肉感的な像は、パドヴァの芸術家らに対するヴェネチア・マニエリスムの影響を示しており、それはパドヴァでサンソヴィーノの第一世代の弟子たちにより代表され、その中にはツォッポも入っていたのである。この像の存在は、ルネサンス期におけるブロンズ像史の画期をなしており、ルーヴルにはこの種の作品は他に存在しない。

出典

- Nouvelles acquisitions du département des objets d'art 1985-1989 - Catalogue d'exposition, Paris, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1990-1991

作品データ

  • アゴスティーノ・ツォッポ

    アトラス像

    1555-1560年頃

    元ラドリエール・コレクション

    イタリア、パドヴァ

  • ブロンズ、褐黒色の錆

    高さ54 cm、幅20 cm、奥行き25 cm

  • 1987年購入

    OA 11124

  • 工芸品

    リシュリュー翼
    2階
    神聖ローマ皇帝カール5世
    展示室24

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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