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作品 アフロディーテ、通称「柱に寄りかかるアフロディーテ」

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

アフロディーテ、通称「柱に寄りかかるアフロディーテ」

© 2010 RMN / Stéphane Maréchalle

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

執筆:
Astier Marie-Bénédicte

以前、喜劇のムーサ、タイレアとされていたこの彫像は、19世紀にはエウテルペと想像され、最終的には柱に寄りかかっている姿勢より、アフロディーテの古代複製品のうちの一つのように認識された。おそらくこの彫像は、紀元前5世紀末アルカメネスにより制作された、《庭園のアフロディーテ》の複製品と推測される。この作品は、女神の姿勢、寛衣の加工、女性の体から読み取れる官能性によりマニエリストの流れに所属している。

柱に寄りかかるアフロディーテの化身

以前ルイ14世のコレクションに保管されていたこの彫像は、数世紀の間、数多くの解釈が割り当てられていた。それはまずムーセ達の保護神であるアポロンの二つの象徴、柱に浮彫彫刻された烏と月桂樹(又はオリーブ)の枝により、ムーセのうちのひとりと考えられていた。一部の者は、この彫刻の右手に、しかめ面の面を所持していたと仮定し、喜劇のムーセ、タレイアと認識した。しかしながら既に19世紀においてこの彫刻は、ダブル・フルートの象徴を持つ叙事詩のムーセ、エウテルペと想像された。この作品は20世紀になってから、特にアテネ国立考古博物館に保管してある灯り台を装飾する小さな板に見られるように、紀元前5世紀末のいくつかのブロンズ製浮彫の装飾に比較し得る、柱に寄りかかるアフロディーテの古代複製品のように認識された。そのことからこの人物像の素性は、確実にエロスに結び付けられる。 

アルカメネスに帰属した《庭園のアフロディーテ》の複製品

この彫像は、アテナイの彫刻家アルカメネスにより紀元前5世紀末に制作された、有名な《庭園のアフロディーテ》を再現したように推測される。アルカメネスは、ペイディアスと同時代の彫刻家であり、彼の弟子でありライバルであった。ポウサニアス(『ギリシア誌』1巻19章2節)により描写されたオリジナル作品は、アテナイに存在した。下半身のみを覆うキトンとマントを身につけたこの女神は、右足の前に左足を組んだことにより強調された、片方の腰を前に出して立つ姿勢にて、柱または木の幹に肘をついていた。ナポリの複製品とブロンズ製浮彫によれば、この頭部は布で覆われていた。アルカメネスの帰属は、アテナ・ニケの神殿の彫刻、エレクテイオンのカリュアティドのトリビューンを思い浮かばせる、人物の姿勢と寛衣の加工から確立されている。これらアテネのアクロポリスの二つの建築物の装飾には、おそらくこの彫刻家が参加したと推測されている。この種の彫像術は、紀元前420年頃この彫刻家により制作された、アテナイのへファイステイオン信仰の彫刻の土台を復元した、ルーヴル美術館の浮彫にも表れている。

紀元前5世紀末のマニエリスムの彫刻の反映

この作品は、紀元前430年より発展したマニエリストの流れの中に確実に位置している。その均衡のため、支えを必要不可欠としたこの人物の姿勢は、紀元前5世紀末に挿入された革新のうちの一つである。寛衣の加工は、ぬれた寛衣の様な透明効果の前兆であり、その下に隠れた女性裸体を浮彫にしている。布地の下に浮かび上がる体は、極めて豊富な折り目、腹部の周りに描かれる楕円形と山型の腿に引き立たされる線対称な曲線により強調されている。その左肩は、パルテノンの東ペディメントのフリーズに彫刻された女神達に着想を得たモチーフに従い、衣服を滑らせたかたちで肌を見せている。

出典

Rolley Cl., La sculpture grecque, II. La période classique, Picard, Paris, 1999, p.141, fig.124.
Romeo L., "Sull'" Afrodite nei giardini "di Alcamene", Xenia Antiqua 2, 1993, p.31-44.
Pasquier A., La Vénus de Milo et les Aphrodites du Louvre, Editions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 1985, p.51.
Becatti G., Problemi Fidiaci, Milano, 1951, p.211-212, pl.102, fig.306.
Langlotz E., Phidiasprobleme, Frankfurt am Main, [1947], p.83-95, pl.26-28.
Schrader H., Phidias, Frankfurt am Main, 1924, p.203-210, fig.379.

作品データ

  • アフロディーテ、通称「柱に寄りかかるアフロディーテ」

    ローマ帝政時代の作品(紀元1世紀から2世紀)

    イタリア

    イタリア

  • 大理石、丸彫

    高さ1.18m

  • 旧マザラン・コレクション、その後、王室コレクション、革命接収品

    N° d’inv. MR 298(n° usuel Ma 414)

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    1階
    メルポメネのギャラリー
    展示室16

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
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月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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