Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>アプリア赤像式オイノコエ

作品 アプリア赤像式オイノコエ

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

アプリア赤像式オイノコエ

© 1993 RMN / Hervé Lewandowski

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

執筆:
Sophie Marmois-Sicsic

サルティングの画家に帰属するルーヴル美術館のオイノコイは、その巨大な大きさと、紀元前4世紀第2四半期における、アプリア生産品のバロック的傾向を伝える豊富な装飾より、希少な作品とされる。ボレアスによるオーレイテュイアの略奪は、素晴らしい植物構成の上の壮大な飛翔により表現されている。

アプリア・バロック

アプリア赤像式の陶器は、紀元前4世紀第1四半世紀より大飛躍を成した。その中でも、二、三人の人物で情景が装飾される、中型の壺に特徴付けられる簡素様式と、豊富な植物装飾とより入念に形成された情景により装飾された、大型の壺に代表される装飾的様式の二つが際立っている。この装飾的様式は、アプリア・バロックと呼ばれる様式の傾向に由来する。それは、紀元前4世紀第2四半世紀より、イリウペルシウスの画家や、アテネの画家1714の工房にて現れた。これらの壺は、特に豊かな植物に囲まれたナイスコス(葬祭用建築物)への奉納の場面で装飾された、渦巻形クラテルなどは、巨大な大きさに達した。ルーヴル美術館のオイノコエが帰属するサルティングの画家は、サクリング・サルティング派の作品群の工房のうちの一つにあたる。この画家の祖名ぺリケはロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館のサルティング・コレクションに保管されている。

装飾の豊かさ

サルティングの画家のオイノコエは、その型にしては巨大な大きさ、装飾の豊かさにより希少な作品とされている。この作品は、いくつものパルメットで装飾された蓋を今日まで保管している。それはその三つ葉模様の口に完全に合致している。バラスター型の蕾は、花の蕾に着想を得た。壺の膨らんだ胴部には、付随的な装飾が、その重要性を発揮し、主な主題となった。画家は、アプリア中期(紀元前370年から340年頃)のバロック様式に適合する、装飾への配慮のなか植物の加工を入念に行った。卵形装飾により囲まれたパルメットのフリーズは、首の形を強調し、細帯のようなものを形成している。下部は、伝統的な十字をはさんだメアンダー文のフリーズがみられる。極めて入念に仕上げられた装飾は、渦巻状の葉、パルメット、カンパヌラなどが絡み合いながらも、遠近法で描かれたアカンサスのとても美しい叢生の下に規則的に配置された、植物の柄により構成されている。この赤像式の画家は、絵画的効果を得るために影や、鋸歯状葉の異なった部分により濃いラヴィや、今日失われてしまった白色の加筆などを使用した。末端部がパルメットの一部の植物は、本物と装飾の演出を作り出す。

ボレアスとオーレイテュイア

ボレアスとオーレイテュイアの二人の人物が、豊かな唐草模様とアカンサスにから浮き出ている。北風の神ボレアスは、エオス(アウロラ)とアストライオスの息子で、自然要素の精力の擬人化である、ティタンの家系の一員である。アテナイの王エレクテウスの娘、オーレイテュイアに恋に落ちた彼は、イリソスの畔に居た彼女を略奪した。彼は彼女を自分が住んでいたトラキアに連れて行き、そこで二人の息子を授かった。アッティカ陶器で知られる、このボレアスによるオーレイテュアの略奪の挿話は、伝統的には追跡の場面が描かれる。このオイノコエに描かれた情況はそれと異なり、場面は空中で展開される。ボレアスはこの若い女性を略奪し、この壺一杯に広がる植物装飾の上を飛ぶ。オーレイテュイアの頭部は、後ろに傾き、二体の体の統合は、略奪というよりも恋愛の場面に近い形で、このカップルの法悦と愛の恍惚を表現している。

出典

Martine Denoyelle, Chefs-d'oeuvre de la céramique grecque, 1995, p. 170, Ed. de la Réunion des musées nationaux, n 80.
Feuillet n 3/21 : La céramique à figures rouges hors d'Athènes.

作品データ

  • サルティングの画家(に帰属)

    アプリア赤像式オイノコエ

    紀元前360年頃

    イタリア

    アプリア

  • 陶土、赤像式の技法

    高さ44.5cm、直径27.4cm

  • 1872年購入

    K 35

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    ギャラリー・カンパーナV 赤像式ギリシャ陶器 紀元前5世紀末‐紀元前4世紀
    展示室44

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する