Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>アモール

アモール

© 2011 Musée du Louvre / Thierry Ollivier

彫刻
19世紀のフランス

執筆:
Montalbetti Valérie

翼の付いた青年であるアモールが、翼を押さえてとらえた蝶に一輪の薔薇を見せている。これはギリシア語でプシュケと呼ばれ、魂、および愛情の虜を象徴している。この主題は感受性が高く優雅な作品の創作欲をショデに与えた。大理石の見事な作品は、ラインと繊細な細部の調和を一段と引き立てている。

牧歌的なアモール

《アモール》は武器を持たない裸体の青年で、その短い翼が唯一の持物である。ブーシャルドンの作品(ルーヴル美術館)のように悪戯っぽくもなく、ファルコネの作品(ルーヴル美術館所蔵)のように険悪な雰囲気もなく、無垢な娯楽に没頭しているようである。一方でこの暇つぶしは描写されているほど取るに足らないものではなく、アモールの薔薇に轢きつけられるがままの蝶は、ギリシア語でプシュケと呼ばれる魂を象徴している。すでに愛情の虜となった魂は、間もなく歓楽を超えて苦悩を感じるようになるのだ。浅浮き彫りの優雅なフリーズの施された台座には、作品の主題が展開されている。こうして花籠の蜜を味わった蝶は、ぽってりとした小さなアモールたちに引き裂かれてしまい、二人のアモールのうちひとりは、蝶を使って自らの荷車を引かせている。しかし魂は最終的に蜂の助けを借りて、勝利を収める。ミツバチの巣に射られた矢に激昂した蜂たちが、無礼者たちに押し寄せたのである。これらの場面は、アレクサンダー時代の最も著名なギリシア人詩人テオクリトス(紀元前3世紀)の『牧歌』から想を得ている。のみの繊細な動きが、全体の牧歌的な魅力を表現している。

優美な作品の伝説

アモールとプシュケの神話は、新古典主義の時代において非常に重要で、イタリア人彫刻家のカノーヴァは二点の作品を残しており、そのうちの一点は有名な《アモールの接吻で蘇るプシュケ》(1793年、ルーヴル美術館所蔵)である。ショデにとって、優美な作品を制作する機会であり、そこではラインと磨き上げられた美しい大理石のほとんど透明なまでの特性の調和が際立てられている。優雅なしぐさは、ポンス・ジャキオの《棘を抜く女》といった古代もしくはルネッサンスの彫刻作品を喚起している。

自然と理想化の狭間

身体つき、顔つきのほとんど甘美なまでの魅力、優雅な指つき、髪形の洗練された仕上げ、これら全てが感受性、慎み、優美さを表現している。彫刻家は18世紀から受け継いだ自然と理想化の見事な調和を作り出すことに成功している。石膏原型は1802年のサロンで展示されているが、大理石像は彫刻家の死後何年も後の1817年に、友人のピエール・カルトゥリエ(1757-1831)によって完成されている。
ショデはこの手法で、アモールの優美な詩情と、《オイディプスとポルバス》(ルーヴル美術館、R.F.384)に見られるような雄々しさを掻き立てている男性的で巨大な彫刻といった、古典復活の矛盾する二つの要素を表現する術を知っていたのである。 

作品データ

  • アントワーヌ=ドニ・ショデ(パリ、1763-パリ、1810)ピエール・カルトゥリエ(パリ、1757-パリ、1831)によって完成

    アモール

    1802年サロンに石膏像展示1817年サロンに大理石像展示

  • 大理石および石膏

    高さ0.77m、幅0.64m、奥行き0.44m

  • ルイ18世により芸術家の未亡人から取得

    別称《蝶をとらえるアモール》

    L.L. 56

  • 彫刻

    リシュリュー翼
    1階
    ショーデ
    展示室31

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する