Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>アングレーム公爵夫人のブレスレット

アングレーム公爵夫人のブレスレット

© 1988 RMN / Daniel Arnaudet

工芸品
19世紀

執筆:
Barbier Muriel

この一対のブレスレットは、もともとニト社が制作した一連の宝飾品の一部だった。同社は皇后マリー=ルイーズのため、1811年に初めて装身具を制作しているが、このブレスレットはそれに続くものとして作られている。ルイ18世(1755‐1824年)は即位後、帝政時代の宝飾品を分解させ、当時の好みに合った品に変えさせる。1816年、ポール=ニコラ・ムニエール(1745‐1826年)はマリー=ルイーズのルビーとダイヤモンドを、アングレーム公爵夫人(1775‐1851年)のために組み立てなおした。

もとの装身具:マリー・ルイーズの品

皇帝ナポレオン1世の宝石細工師マリー=エティエンヌ・ニト(1750‐1809年)とその息子フランソワ=レニョ・ニト(1779‐1853年)は、皇帝の2番目の妃、皇后マリー=ルイーズに、ティアラ、冠、首飾り、櫛、イヤリング、一対のブレスレット、ベルトからなるルビーとダイヤの装身具を納めた。そのブレスレットはルビー24点、ダイヤモンド451点、オランダのピンクダイヤモンド60点が嵌め込まれたものだった。この装身具は皇后のために用意されたものだったが、ただちに帝室ダイヤモンド目録に登録された。帝国は1814年に崩壊したため、マリー=ルイーズがこの豪華な装身具を身につけることはほとんどなかった。

ルイ18世の介入

ルイ18世(1755‐1824年)は1814年に即位するや、王政の象徴の根幹ともいえる王室の宝飾品を手中に収めた。亡命中の百日天下の間も王は宝飾品を持ち出し、1815年に再び権力の座に戻ると装身具すべてを分解させ、その時代の好みに合うものに作り変えさせた。こうしてマリー=ルイーズのルビーとダイヤモンドは、ポール=ニコラ・ムニエールの手で、その女婿エヴラール・バプストの素描をもとに作り変えられ、マリー=アントワネットの娘マリー=テレーズ=シャルロット・ド・フランスのものになった。彼女はマダム・ロワイヤルと呼ばれていたが、1799年にアルトワ伯爵(後のシャルル10世)の 長子で 従兄アルトワ伯爵 ルイ=アントワーヌと結婚し、アングレーム公爵夫人となった。

アングレーム公爵夫人の装身具

新たに制作された装身具は、ティアラ、首飾り、櫛、イヤリング、ベルト、ブローチ3点、および現在ルーヴル美術館に保存されているブレスレット2点で構成されていた。この装身具一式はマリー=ルイーズのものとよく似ている。ムニエールとバプストはニトが制作した主要部分をそのまま用い 、より簡素な王政復古期を特徴づける様式に仕上げた。この2点のブレスレットは楕円形のルビー24点と、それを取り巻く円形ブリリアントカットのダイヤモンド356点でできている。ルビーの深紅の色は、白く輝くダイヤモンドと組み合わせることで引き立っている。卵形装飾と花形装飾が規則正しく交互に並んだフリーズの中心には、3点のルビーを配した長い楕円形の装飾があしらわれている。このブレスレットも他の装身具同様に、19世紀の様々な体制を無事にくぐり抜け、王妃マリー=アメリーと皇后ウジェニーの身を飾った。第三共和制下の1887年、この装身具一式はその他の装身具と合わせて競売にかけられた。

出典

- GRANDJEAN S., Chronique des musées. Nouvelles acquisitions du musée du Louvre. Département des Objets d'art. Deux joyaux de l'impératrice et de la duchesse d'Angoulême, La Revue du Louvre, 1975, n 1, p 51 - 54.

- MABILLE G., Les Diamants de la Couronne, Paris, 2001.

作品データ

  • エヴラール・バプスト(1771‐1842年)ポール=ニコラ・ムニエール(1745‐1826年)

    アングレーム公爵夫人のブレスレット

    1816年

    王室ダイヤモンド・コレクション

    フランス、パリ

  • ダイヤモンド356点、東洋産ルビー24点、金

    各ブレスレット: 長さ18cm、幅7.6cm

  • 1973年、クロード・ムニエ氏より寄贈

    OA 10576

  • 工芸品

    リシュリュー翼
    2階
    エリーズ・ドーヌ=ティエール
    展示室74

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する