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作品 エレファンティネ、サテト神殿の浮彫

古代エジプト美術部門 : 宗教と葬祭信仰

エレファンティネ、サテト神殿の浮彫

© 2004 RMN / Franck Raux

古代エジプト美術
宗教と葬祭信仰

執筆:
Delange Élisabeth

この壁画は発掘作業の分配分としてルーヴル美術館に送られてきた11枚のブロックからなる壁画のうちの一つである。「陽刻」浮彫の技術が駆使され、青冠を掲げたファラオは二柱の女神に肩を支えられ囲まれている。これはルーヴル美術館でもきわめて珍しいハトシェプスト女王の肖像を表している。美しい浮彫は保存状態が良く、ところどころに色が残っているので、当時の多彩色を推察することができる。

ある種の古典主義

古典的な様式に従って、ファラオは二柱の女神に守られながら左に進み、各々の女神は片手をファラオの肩にかけている。女神の姿は一柱しか残っておらず、ここではハゲワシの髪飾りをかぶり、肩ひものついた衣装をまとっている。筋骨たくましい肩を持つファラオは、生き生きした顔、尖った鷲鼻、化粧が施されたアーモンド形の目を特徴とする。この美しい線で作られた「陽刻」浮彫では、女神が付けているハゲワシの髪飾りの翼、ファラオのケプレシュ冠のトローチ模様など被り物に細心の注意が向けられ、細かく描かれている。額につけられたバンドの正面上部には、大型の聖蛇ウラェウスが前方に突き出すように付けられ、金色に彩色された跡が残っている。

女神、ファラオの正体は ?

ヒエログリフが一段上にあるブロックの銘文を補足している。それによると、ファラオは「ラー神のように生命力と威力、健康と喜び」を享受し、女神は「エレファンティネの守護神、空の貴婦人、全ての神々の君主」と呼ばれていたことが読み取れる。エレファンティネ島のサテト神殿を復元したドイツ人考古学者の派遣隊は、ハトシェプスト女王が造営した列柱室の周壁にこの浮彫が施されていたと考えている。女王はこの地で特別に崇拝されていたサテト女神とアヌケト女神に囲まれていたことになる。ルーヴル美術館の収蔵するハトシェプスト女王像は少ないため、この肖像はきわめて貴重な記録であると言える。

エレファンティネ

エレファンティネ島は、ナイル川上流の、第一カタラクト(早瀬のこと、ナイル川上流にはアスワンからカルトゥームにかけて6つのカタラクトがある)の近くに岩が露出してできた自然の要塞である。そのため、この島は先史時代から常に占領が繰り返され、宗教の中心地でもあった。数々の遺跡が先代の遺跡の上に積み重ねられ、古い遺跡は時には再利用された。例えば、ハトシェプスト女王と彼女の後継者トトメス3世の見事な神殿(後に、第19王朝のセティ1世によって修復された)のブロックは、丁寧に解体され、プトレマイオス朝時代の建造物の基礎に再利用された。1906年、この島で最初の発掘を行ったフランス人考古学者クレルモン・ガノが、当時の彩色を残すこの至宝を発掘したことは驚きに値する。

出典

- ANDREU G., RUTSCHOWSCAYA M. H., ZIEGLER C., L’Egypte au Louvre, Hachette, Paris, 1997, p. 112-113, notice n° 47.

作品データ

  • エレファンティネ、サテト神殿の浮彫

    新王国時代、第18王朝、ハトシェプスト女王とトトメス3世治世下(前1479-前1425年)

    エレファンティネ、サテト神殿出土

  • 浅浮彫の彫刻、砂岩、彩色

    高さ1.39m、幅1.13m、奥行き0.19m

  • 1908年に発掘分配分としてエジプト政府から寄贈

    女神に付き添われたファラオ

    B 64

  • 古代エジプト美術

    シュリー翼
    1階
    神殿
    展示室12

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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