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オシリス神の彫像

© Musée du Louvre/G. Poncet

古代エジプト美術
宗教と葬祭信仰

執筆:
Varry Sylvie

木に上塗りを施したこの彫像は、かの有名なオシリス神を表している。冥界の王であるオシリス神は、弟のセト神に殺害されたが、妹であり妻でもあるイシス女神に助けられて蘇生した。ここではオシリス神は、アテフ冠を被り、屍衣に包まれ、ファラオも持つことができる笏を握ったミイラ姿という最も一般的な図像で表されている。

オシリス神

この彫像は、きわめて人気の高いオシリス神を表している。上塗りが施された木製のこの彫像には、所々に金箔が残っており、冠と笏の装飾の細部には、銅を含有する金属が使用され、目にはアラバスターとガラスがはめ込まれている。
屍衣にきつく包まれ、腕を胸部で交差させ、穀竿とヘカと呼ばれる王笏を握って立つ、最も一般的なオシリス神の姿で表されている。編み込んで先の曲がった髭をたくわえ、アテフ冠を戴いている。アテフ冠は、ダチョウの羽毛飾りが二枚、牡羊の角が二本、聖蛇ウラエウスが二匹ついた丈長の冠である。

オシリス神話

オシリス神は、大地の神ゲブと天空の女神ヌウトの息子である。妹のイシス女神と結婚し、父の後を継いでエジプトの王座に君臨した。後代、ギリシア人プルタルコスよって語られた伝説には、オシリス神の兄弟であるセト神が、オシリス神の名声に嫉妬して殺害に至るいきさつが詳しく述べられている。エジプトの文書では、このことは周知の事実とみなされ、読者に暗示するに留めている。
オシリスの身体の寸法にあわせて、装飾豊富な箱を作らせたセト神は、ある宴会のさなかに、箱の中に、体がぴったり納まる者にその箱を贈呈すると招待客に約束した。
オシリス神が中に入って横たわると、セト神の共犯者たちは、箱の蓋を閉め、封をしてナイル川に投げ込んだ。
イシス女神は長い間その箱を探し求め、やっとのことで夫の入った棺を見つけたが、あいにく、オシリス神の遺体を発見しセト神は、その遺体をばらばらに切って、エジプト全土にばらまいてしまった。イシス女神はネフティス女神に助けられてオシリス神の身体をつなぎ合わせて、アヌビス神と共に最初のミイラを作ることになる。そして、魔術を用いて、故人となった夫との息子ホルス神を身ごもった。このようにして蘇生し、後継ぎを得たオシリス神は、冥界の王として君臨することとなった。

冥界の王

オシリス神は、ナイル川の氾濫、月、王権と関連付けられる複雑な性格を持っている神で、葬祭においてオシリス神が果たす役割が重大なために大変人気がある。
おそらく元々は豊穣と植物の神であったと思われる。古王国時代になり、オシリス信仰が普及するようになると、地下の神と同一視され、葬祭の神としての性格を持つようになった。
オシリス信仰の神話では、適切な儀式を行った全ての者に、死後の生命が約束され、死者は皆オシリス神になって冥界にたどり着くことができるとされている。これに対し、より古い信仰では、亡くなった王に属する共同体の一員として、漠然とした将来しか約束されていなかった。

作品データ

  • オシリス神の彫像

    プトレマイオス朝時代、前332年-前30年

  • 丸彫り、金箔、鋳造木に上塗り、布張り、元来は彩色と金箔、銅含有金属

    高さ1.685m、幅0.36m、奥行き0.38m

  • 購入

    E 115

  • 古代エジプト美術

    シュリー翼
    1階
    オシリスの祭室 王の墓
    展示室13

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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