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作品 カリス

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

カリス

© 1993 RMN / Hervé Lewandowski

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

執筆:
Kardianou-Michel Alexandra

器体の厚みがとても薄いカリスの形をしたこの優美な容器は、紀元前6世紀にキオス島で製作された陶器のうちの一つである。背景を埋め尽くす全ての要素を排除した面に表現された、孤立した動物や人物像の絵柄と、濃い色の釉薬をかけられ、白色と紫色で描かれた花柄の装飾は、東洋化した「野生ヤギの様式」を延長する、アルカイック時代のこの「カリスの様式」の特徴である。

キオスの陶器

小アジアの沿岸に近いギリシアの島キオスは、東方ギリシア陶器の繁栄した生産地のうちの一つであった。大陸のギリシア工房より地理的に離れ、近東より多大な影響を受けたキオスは、幾何学様式時代より独自の芸術スタイルを生み出した。アルカイック時代の間、そして東洋化した「野生のヤギの様式」の後、地元の画家は、黒像式の技術を発展させた。しかしそれらはむしろ、革新的で、伝統に欠ける「カリスの様式」により、紀元前6世紀中期第1四半世紀まで区別される。キオスのアルカイック時代の陶器は、紀元前7世紀中期初めより見受けられる。その繁栄は630年から550年の間に位置する。これらの壺は、長い間エジプトのナウクラティスで生産されたものと思われていたが、この島の発掘と陶土の化学的分析の後、この連作が確かにキオスの工房の生産品であることが確立された。

カリス

キオスの陶器の大半は、カリスである。それらは、小アジア近くの沿岸だけでなく、エジプトのナウクラティス、アテネのアクロポリス、ギリシアの北部カヴァラ、黒海に面したベレザンなどでも発見された。「カリス様式」の装飾は、「野生のヤギ様式」から生まれた動物と人物にて構成されている。それはほとんどの場合、ライオンやスフィンクスであり、それらは常に正面の胴部中央にて単独で表されている。それに対し内側は白いままであるか、このカリスのように略綬の装飾がされている。ライオンは大抵の場合、右向きであり、スフィンクスは左を向いている。頻繁に笛を演奏する女性を描いた、人物像も描かれている。それらは、崇拝やコモスの場面の行列に参加する単なる輪郭で表現される。文献により確認された神話の場面は珍しい。付属的な装飾の要素は、不在であるか、把手の間の網や山形などのいくつかの線に限られる。

洗練された多色装飾

器体の厚みがとても薄いため、完全な状態で発見されたものは少ない。その広口の縦に伸びた形と高く細い脚は、真中の高さで固定された二つの小さな水平の把手により強調されている。カリスとカンタロス、鉢、平皿のような他の小型の口の開いた壺の内側は、この生産品のもうひとつの特徴である。濃い色で釉薬を塗られたこの容器は、白色や紫色で描かれた花の装飾がされている。中央には通常、十字、またはこの作品のように略綬、そして口の周りには花、蓮の蕾、略綬などが見受けられる。黒色又は栗色の石灰塗料は、外側の把手や脚を覆っている。多色装飾は、頻繁に素描を引き立てるか、線を強調するために使用された。この作品では、赤色が花や蓮の蕾、略綬、ライオンの細部を演出し、白色は、広口の内側や脚の花や蓮の蕾、略綬、網などを強調している。

出典

- DENOYELLE Martine, Chefs-d'oeuvres de la céramique grecque dans les collections du Louvre,  Editions de la Réunion des musées nationaux, 1994, p. 30, n 10.

- LEMOS Anna , Archaic Pottery of Chios, Oxford University Press, 1991.

- BOARDMAN John, Aux origines de la peinture sur vase en Grèce, Thames & Hudson, 1999.

作品データ

  • カリス

    アルカイック時代

    カメイロス(ロードス島、ギリシア)

    キオス(ギリシア)

  • 陶土、釉薬、線画、泥漿、赤と白色の加筆

    高さ:14,40cm;直径:14,50cm

  • ザルツマン発掘、ザルツマン・コレクション、購入

    A 330 Bis

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    ギャラリー・カンパーナI ギリシャ陶器 幾何学様式時代と東方化様式時代
    展示室40

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
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開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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