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作品 カンパニア赤像鐘形クラテル

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

カンパニア赤像鐘形クラテル

© 2004 RMN / Hervé Lewandowski

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

執筆:
Marmois-Sicsic Sophie

ルーヴル美術館は1985年カンパニアの陶器のコレクションをより充実させるため、ギリシア植民地であった南イタリアに由来するこの大型のクラテルを蒐集した。それはユリシーズによる婚約者の殺戮という、希少な場面を描いている。この有名であるが、人物像が描かれた陶器には稀な主題は、多色技法の技術に赤像式の技術にを加えた抑々しい構図により表現されている。この鐘形クラテルは、紀元前4世紀末のカンパニアの芸術家である、イクシオンの画家に帰属されている。

婚約者達の殺戮

この大型の鐘形クラテルの表面には、オデュッセイヤの22巻の中でホメロスにより語られている、婚約者の殺戮の血なまぐさい挿話が描かれている。イタケの宮殿のメガロンまたは、装飾された間にいるユリシーズは、彼の息子テレマコスと豚飼いのエウマエウスに伴われ、ペネロペの求婚者に立ち向かっている。宴会の最中に不意を衝かれた十二人の非武装の若者が、構成の三分の二を占めており、三人の攻撃に抵抗しようとしている。彼らは全員同様の肉体的外見を持つが、その姿勢はたいへん異なった姿勢で表現されている。彼らの髪形は赤毛短髪の巻き毛で、その周りには葉の王冠が巻きつけられ、顔は時に同様の苦しみの表情で描かれている。彼らの一部は中央に配置された宴会用の寝台、クリネの上で瀕死状態にあり、他の者はティーテーブルや鉄製食器を使用し守備攻防をしている。ユリシーズの突然の攻撃は、宴会用の食器の一部が床に落ちるほどの大混乱を巻き起こした。
右側の殺戮の場面を示す両開きの扉の前には、若者に向かい矢を打つ、弓を引く姿勢のユリシーズの背中の傍らに、巨大な鉄製盾の後ろに身を守りながら、背中を丸めた姿勢で前進するテレマコス、その上には棍棒のようなものを振り上げている、皺が刻まれた顔の白髭を生やしたエウマエウスの三人の殺害者がいる。

イクシオンの画家

この無名の画家の祖名壺は、その正面にイクシオンの懲罰を表現した、ベルリンに保管せれているアンホラである。イクシオンの画家は現カンパニア地方にあたるカプア地方で制作に励み、神話や叙事詩を引用した抑々しい構成の壺を描いている。彼は特にアンホラ(ルーヴル美術館保管のK300)、クラテル(ルーヴル美術館、オックスフォード美術館保管)や水がめに装飾をしている。その様式は柔軟な体つき、幅広の鼻、厚ぼったい唇の人物表現により特徴付けられる。このクラテルの付属的な装飾は、壺の下部にある、格子縞と星型の柄が交互に配置されたメアンダー文のフリーズ、握手の下のパルメットと渦巻装飾からなる植物の柄から構成されている。ルーヴル美術館の壺の裏面は、冠を被りヒマティオンに包まれた二人組にされた四人の人物間の会話情景が、より簡素に描かれている。イクシオンの画家はカンパニア地方の陶器のなかでも最も重要な作家のうちの一人である。その活動期間は紀元前4世紀の最後の30年の間に展開した。

主な作品

この画家はここではその主題の選択、抑々しい構成、そして多色技法の使用により際立たせられた効果により、稀に見る作品を作り上げている。これら赤い人物像は多くの色により引き立たせられている。色調の異なる赤色は、肉体や血を、白色は寝台、矢、食器を、そして黄色は金属製品の放つ光を強調させている。紀元前5世紀における多色技術の壺の重大な発展と、イタリア南部の芸術家により手がけられた新技法の研究は、絵画的効果への増大する興味を明確にしている。

出典

- Ulisse, il mito e la memoria, catalogue d'exposition, Rome, 1996, pp. 396-432, 445, n 6-21.

- Homère chez Calvin, catalogue d'exposition, Genève, 2000, p. 176, p. 177, p. 265, n C34.

作品データ

  • イクシオンの画家(に帰属)

    カンパニア赤像鐘形クラテル

    紀元前330年頃

    カンパニア(カプア?)

  • 陶土;赤像式技法

    高さ44.50cm、直系45.80cm、幅43.40cm

  • 1985年取得

    CA 7124

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    ギャラリー・カンパーナV 赤像式ギリシャ陶器 紀元前5世紀末‐紀元前4世紀
    展示室44

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

A面:ユリシーズ、テレマコス、エウマエウスによる婚約者達の殺戮;B面:二人の若者と女性