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作品 キリストとメナ司祭

古代エジプト美術部門 : キリスト教時代のエジプト(紀元4-紀元12世紀)

キリストとメナ司祭

© 2009 Musée du Louvre / Georges Poncet

古代エジプト美術
キリスト教時代のエジプト(紀元4-紀元12世紀)

執筆:
Meurice Cédric

木板に描かれたこの卓越した絵画は、中部エジプトにあるバウイト修道院から出土したものである。6世紀末あるいは7世紀初頭のものと年代が特定されており、キリスト(十字架が入った後光からキリストであることが分かる)と、当時修道院長の役職に就いていたメナ司祭を表している。司祭が左手に持っている巻物には、彼が作成した修道院内の規則が書かれていたのではないかと推測されている。

完全な板絵

この二人の人物は、正確な正方形をなす木製の支持材の上に描かれている。この板絵は、極めて大きな修道院跡がある中部エジプトのバウイト遺跡から出土した。この修道院の遺跡は、1900年からこの地方での発掘調査を行なっていたフランス人考古学者ジャン・クレダによって発見されたものであるが、彼の発掘ノートにはこの絵画が遺跡内のどこで発見されたのか、その正確な出土場所は記されていなかった。大きな亀裂がいくつか入っているものの、大がかりな修復が行われたおかげで保存状態はいたって良好で、破損の無い完全な絵と見なされている。このように完全な状態で残っている絵画は大変珍しい。

二人の人物

二人は背景の前で、真直ぐ正面を向いている。足元には植物が生えているのが見える。背景には、連なる丘と夕焼けの空が描かれている。二人の後光はあたかも突然現れたように感じられる。右に描かれた、十字架が入った後光を放っているキリストは、左の人物よりわずかに大きく描かれ、横に「救世主」という銘が記されている。細い髭を蓄えており、大きく見開かれた目は隈取りされている。チュニックと肩掛けを身にまとい、左手には、真珠や宝石で装飾され、側面に金属製の留め金の付いた福音書を持っている。右手は修道院生活で極めて重要な人物であったメナの左肩に置き、司祭を紹介し、付き添う姿勢を取っている。後光の左に「修道院長メナ」という銘があることから、彼が修道院長であったことが分かる。この銘はすぐその下に繰り返し記され、またメナが左手に持っている修道院の規則が書かれていると思われる巻物にも記されている。メナは灰色の髭を蓄え、チュニックと肩掛けを着用し、右手で祝福を与える仕草をしている。

最古のコプトイコン

二つの後光の間の、わずかに上方に記された十字架がコローニスで囲まれている。コローニスは、当時のギリシア語やコプト語の写本に見られる句読点の記号である。極めて優雅で平穏な雰囲気を醸し出しているこのイコン(聖人像)は、現在知られているコプトのイコンの中では最古のもので、古代エジプト美術部門で収蔵しているコプト美術の傑作と言える。

出典

RUTSCHOWSCAYA M.-H., Le Christ et l'abbé Ména, Louvre/Editions de la Réunion des musées nationaux, collection Solo, 1998, n 11.

作品データ

  • キリストとメナ司祭

    6世紀末-7世紀初頭

    バウイト(エジプト)出土

  • シコモア・イチジクの木、彩色

    縦57cm、横57cm

  • 1901-1902年、発掘の分配分としてエジプト政府より寄贈

    E 11565

  • 古代エジプト美術

    ドゥノン翼
    地上階
    バウイトの間
    展示室C

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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