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作品 グランクールの至宝、海の静物

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : ローマ美術

グランクールの至宝、海の静物

© 1992 RMN / Martine Beck-Coppola

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
ローマ美術

執筆:
Astier Marie-Bénédicte

1958年にパ・ド・カレー県にて発見されたグランクールの至宝は、紀元3世紀におけるガリア銀食器の繁栄を証明している。ローマ属州時代のガリア地方の金銀細工は、ヘレニズム時代に作られた装飾モチーフにおおいに着想を得ている。そしてこの魚の大皿に見られるように、それらをとても独創的な構成のなかに採用している。全体が漁業に関する主題の装飾は、特にモザイクの石敷で知られる海の静物を連想させる。

ガロ・ロマン時代のグランクールの至宝

1958年にパ・ド・カレー県のグランクール・レ・アヴランクールで行われた地雷撤去作業は、紀元3世紀後半のガリアを荒らしたゲルマン人侵略の際に隠されたと見られる、この魚の皿を含む9点の食器で構成される銀製品の財宝の発見をもたらした。この9点のうち数点の作品の裏に見られる掻き(かき)文字はおそらく、この財宝の持ち主の名であるように思われる。前1世紀よりローマ帝国で特に重んじられた銀食器は、紀元2世紀と3世紀にはガリアで高い人気を得た。エーヌ県のシャウルスやアルデンヌ県のルテルなどの、複数の遺跡にて、これに匹敵するような財宝が出土された。このような豪華な作品の豊富さは、裕福な人々の間で、これらの品が大変好まれていたこと、そしてローマ帝国の属州において有力者が贅沢な生活をしていたことを説明している。

海の静物の装飾

この円い皿の装飾は、その主題と構成の独創性により類まれなる作品となっている。主題は海の静物、または人間が不在の釣りの情景に類似している。中央のメダイオンには、魚、甲殻類、貝、魚介類の籠、2羽の鳥の死体が集まっている。皿の表面の縁を飾るフリーズもまた、漁業に関するものである。このフリーズは、おそらく野うさぎと思われるある動物の死体の柄により等間隔にて、区切られている。それはまた、錨、オール、梁、網、籠、アンフォラなどの漁業と航海の道具と混じわった海の鳥、タコ、魚、軟体動物、そして他の甲殻類などを表現している。この皿の装飾は、特に鳥の羽毛、魚のうろこ、籠の編みこみなどにその繊細さが伺え、写実性と真実を表現するために細心の注意が払われ加工されている。

ガロ・ロマン時代の金銀細工:ヘレニズム時代の作品の反映

この漁業の情景は、グウランクールの金銀細工師が作り上げたものではない。これは数世紀遡ったヘレニズム時代に、おそらくアレクサンドリアの工房にて作り上げられた、レパートリーの一つに属している。ブロンズ食器や銀食器は、とりわけアフリカのモザイクの床敷と同様、この柄に類似した装飾の例を多くもたらした。これらの絵図は初め、実際の釣りの情況を表現していた。ローマの金銀細工師は、これらのヘレニズムの絵の構成要素に影響された。そして叙述的な面より、静物画の装飾的な面を優先する新しい構成を作り上げながら、それらを取り入れた。

出典

- BERLIN Claude, FUMAROLI Marc, MOINOT Pierre et al., Des mécènes par milliers : un siècle de dons par les Amis du Louvre, catalogue d'exposition, Paris, musée du Louvre, 21 avril-21 juillet 1997, Paris, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1997, p. 197, n 29 G.Trésors archéologiques du nord de la France, cat. exp. Musée des beaux-arts de Valenciennes, 1997, pp. 28-32.

- Trésors d'orfèvrerie gallo-romains,Éditions de la Réunion des musées nationaux,  Paris, 1989, n 87, pp. 138-140.

作品データ

  • グランクールの至宝、海の静物

    紀元3世紀

    グランクール・レ・アヴランクール(パ・ド・カレー県)フランス

    ガリア

  • 鋳造、彫金された銀、浅浮彫装飾

    直径35cm

  • 1958年ピエール・レヴィ氏とルーヴル友の会による寄贈

    Bj 2214

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    アンリ2世の間
    展示室33

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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