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作品 ケラミエスの作品群のコレー

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

ケラミエスの作品群のコレー

© 2006 Musée du Louvre / Daniel Lebée et Carine Deambrosis

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

執筆:
Astier Marie-Bénédicte

キトン、ヒマティオン、覆いをまとった若い女性を表現した、この巨大な人物像は、アルカイック時代のコレーの系統に属している。これは、イオニアの貴族ケラミエスにより、サモスの神殿の女神ヘラに献上された彫刻群のうちの一つである。この彫刻家は、妙技を競い合い、透明性を折り目の線の表現の仕方に加え、衣紋の厚さの下にある人間の体を巧妙に浮かび上がらせながら、布の表現に見受けられる、極めて豊かな装飾効果を発揮した。

奉納品の作品群の一つ

1881年よりルーヴル美術館に保管されている、頭の無いこの女性像は、サモス島のヘラの神殿に由来する。この作品は、1875年この神殿付近の聖なる道沿いにて発見された。覆いの縁沿いには、刻字が刻まれている。それはこの彫像が話者となり、自分自身をギリシア東部のイオニアの貴族の一員である、ケラミエスよりヘラに捧げられた奉納品のように紹介している。サモスの他の作品(少なくとも1984年に発見されたこれと極めて類似する一つの人物像)は、これと同じような刻字があり、おそらく同じ基盤に配置されていたと思われる。それらの全ては、ケラミエス(紀元前560‐550)の作品群より10年か20年後のゲネレオスのサインがしてある作品群のように、この女神を称えるための大型の奉納品に属していた。この若い女性はおそらく、今日ほぞ穴の跡のみが残る、取り付けられた鉄製の象徴である、ヘラの神殿の鍵を左手に握っていたと思われる。この鍵は、この彫像の宗教的役割を示し、そして恐らく表現された人物が担う、儀式の手伝いをする役割を果たしていたと思われる。

衣服の装飾の豊かさ

彫刻家は、この巨大な輪郭に通常イオニアの衣装を構成する3つの衣服を着させた。それは、細かい折り目が付いたリネン製の軽いチュニカ(キトン)、上半身に肩掛けのように置かれた襞が付いた羊毛の厚いマント(ヒマティオン)、その裾が帯に織り込まれた、後頭部を覆う無地の覆い(エピブレマ)である。この布の重ね着は、線や、今日失われた多彩装飾により浮き立たせる、多様な溝の巧妙な装飾演出の題材である。作家は、衣装の透明性を折り目の線の表現、素材の効果、異なる襞の暑さに加えた。手がかかっていない下半身をもつ肉体は、腰の反り、腹部、胸部、一部覆いに隠された右腕の張り出などが、巧みに模られた布の下に透けて見える。

サモスのコレー

ルーヴル美術館の人物像は、コレーと呼ばれる若い女性の型を表現した、最古の作品のうちの一つである。それは、アルカイック時代の重要な彫刻の種類のうちの一つである。ケラミエスの作品群は、紀元前570年から560年にさかのぼる。ゲネレオスの作品群のような後のコレーとは違い、前に出る脚と、チュニカの中央の折り目をそらす手の様子は、まだここには出現していない。下半身の円柱形、作品の厳格な正面性、採用された衣装の様式は、サモスの彫刻家の同時代の作品の特徴である。紀元前6世紀中頃、サモスの様式は、地中海の世界にとても広く知れ渡った。その形は、特にミレトスなどのギリシア東部の作家や、アテネのアクロポリスで発見された複数のコレーが証明するよう、アッティカに定住した作家により採用され、再解釈された。

出典

De Romilly (J.), Lacarrière (J.), Martinez (J.-L.), Au Louvre avec Jacqueline de Romilly et Jacques Lacarrière. La Corè de Samos, vers 560 av. J.-C., Paris, 2001
Hamiaux (M.), Les sculptures grecques, I, 2e édition, Paris, 2001, n 44, p. 50-52
Holtzmann (B.), Pasquier (A.), L'art grec, Manuels de l'Ecole du Louvre, Paris, 1998, p. 116-117
Ros (D.), "La Corè de Samos", in Feuillet pédagogique du Musée du Louvre, 3, 02, Paris, 1989
Mer Egée. Grèce des îles, Musée du Louvre, Paris, 1979, n 130, p.177-179

作品データ

  • ケラミエスの作品群のコレー

    紀元前570‐560年頃

    サモス島、ヘラの神殿

    サモス

  • 大理石、丸彫

    高さ1.92cm

  • アドル=ジラール調査隊、1881年購入

    Ma 686

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    七つの暖炉の間
    展示室74

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

イオニアアルファベットでの献辞が、覆いの縁に沿い前方に記載:「ケラミエスが私をヘラに奉納品として献上した。」