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サント・シャペルの聖母子

© 2001 RMN / Jean-Gilles Berizzi

工芸品
中世

執筆:
Marie-Cécile Bardoz

13、14世紀には聖母マリア信仰が盛んになり、数多くの聖母子像が制作された。本作品は、1279年以前に作成されたサント・シャペル宝物室の最初の目録に記載されており、パリで制作された象牙作品の中でも、ひときわ完成度の高いものとされている。この名高い聖母子像が、13世紀後半に制作された数々の小像の手本だと思われるほどである。

象牙作品の中心地パリ

パリが象牙細工の中心地としてゆるぎない地位を築くのは、13世紀である。11、12世紀、西ヨーロッパで象牙を入手することは困難だったが、大西洋側からの、とくにノルマンディーからの新たな入荷経路が採用されたおかげで、再び入手できるようになった。原料が供給され、君主や諸侯および教会の有力者から注文がくるとあって、象牙細工師はあらゆる種類の作品を彫る中で、思う存分技巧を駆使することができた。丸彫りの小像、ディプティカ〔二連板〕、小型装飾板、小箱、鏡入れの蓋、タベルナクルム〔聖人像を収めた龕〕などが制作されている。

理想の美

サント・シャペルの小像は、異論の余地なく、丸彫りの象牙彫刻における精華である。本作品は、モニュメンタルな彫刻による聖母子像と比肩し、当時の美の規範を示している。ゴシック時代の理想美の図を完成させるのは、軽やかな腰つき、しなやかですらりとした肢体、波打つ髪の毛が取り巻く逆三角形の繊細な顔立ち、やや上がり気味な切れ長の目、微笑を浮かべた小さな口である。

洗練と調和

パリのサント・シャペル宝物室に由来するこの作品は、おそらく聖王ルイ〔フランス国王ルイ9世〕が贈ったものである。14世紀には、国王シャルル5世が金銀細工による台座とエメラルドの装身具を贈ったが、後者はフランス革命の際に取り外された。なぜ本作品が評判を呼び、完成するやいなや模倣作品が現れたのかは、本像の上品で洗練された様と、調和のとれたポロポーションが物語っている。

出典

- GABORIT-CHOPIN Danielle, "Les ivoires gothiques français", Louvre. Trésors du Moyen Âge, in Dossier de l'Art, n 16, décembre 1993 - janvier 1994, pp. 34-43.

- GABORIT-CHOPIN Danielle, "La Vierge à l'Enfant d'ivoire de la Sainte-Chapelle", La Sainte-Chapelle. L'art au temps de saint Louis, Dijon, in Dossiers d'archéologie n 264, 2001.

- GABORIT-CHOPIN Danielle, Le trésor de la Sainte-Chapelle, musée du Louvre, Paris, 2001, notice 39.

- GABORIT-CHOPIN Danielle, Catalogue des collections du département des Objets d'art, Les ivoires médiévaux, Editions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 2003, n 100.

作品データ

  • サント・シャペルの聖母子

    1260-1270年頃

    パリ サント・シャペル宝物室

  • 象牙、ポリクロミー〔多色彩色〕の痕跡

    高さ41cm、台座の幅12.40cm、9.6cm

  • A. ルノワール、ドブリュージュ・デュメニルおよびソルティコフの各コレクション旧在1861年収蔵

    OA 57

  • 工芸品

    リシュリュー翼
    2階
    ジャンヌ・デヴルー
    展示室3

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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