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作品 ティトォの踊り子

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

ティトォの踊り子

© 2007 RMN / René-Gabriel Ojéda

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

執筆:
Mathieux Néguine

この人像は長期にわたり唯一、19世紀末に大流行したタナグラ人形のタイプを象徴していた。しかしながらこの作品は、紀元前375年から350年頃にかけてアテナイの工房にて制作された、タナグラの様式を前兆するのみのものである。ということからこの作品の認識は踊っている若い女性像のみとは限らない。婚約者またはニンフのこの小像は宗教的意味をもっていたに違いない。

アッティカの作品

最初の収集家の名から命名されたこの小像は、1846年プロピュライヤの麓に開けられた溝のうちの一つから出土された。それはパン神に奉げられた洞窟に遠くない、アクロポリスの北側面に位置する。そして19世紀に最も有名だったタナグラ人形は、多くの芸術家の着想源となったが、それはタナグラに由来するものではない。芸術家たちは、色々な大きさの、ブロンズ、ファイアンス、ガラス素材またはアクリルなどの全ての素材、技巧にてできた複製品を気に入った。逆に粘土の分析とアクロポリス美術館に保管してあるニンフ(n6064)を表現した浮彫との比較は、19世紀末に既に進められていたアッティカ産の仮定を確証した。

新しい様式の前兆

この浮き彫りとの比較は、右足の前進に顕著に見られる、作品に生命感を吹き込むその力強い動きと、その裏側の入念な加工において、この粘土の小像が大型の丸彫りの作品を忠実に反映した可能性があることを示している。というのもこの題においては、役者のそれのように、最初の粘土作品は、丸彫りにより補われ、そしてそれに基づき粘土人形職人は、紀元前350年の数年前から、二手に分けられた鋳型を常に使用する事になる。この作品はタナグラ様式を先取りしている。薄く半透明なマントの表現とそれらの襞の加工の仕方は、アッティカ地方の新しい彫刻傾向(豊かな様式の発展)に大きく影響されており、この様式の誕生を助長している。女性の体は、柔軟で優美な線の動きにより浮彫にされ、マント上に現れている。

踊り子、婚約者、ニンフ?

この小像の主題、その意味、役割もまた、タナグラ人形の直後に顕著に表れ、発展したいくつかの傾向の前兆を示している。慣習により踊り子と呼ばれるこの作品は、これら粘土製のマント姿の踊り子は、それら最初の作品例のうちの一つであり、紀元前5世紀よりアッティカの壺に表現されていた。それらの意味はおそらく、それぞれ置かれた情況のなかでの役割によって異なり、その内容も議論されている。というのも地中海の一帯にて、神殿だけでなく、墓、民家、などでも発見されたこれらの人形は、ニンフやメナドにも同一視される可能もあり、ディオニソスに関連する人物である可能性もある。しかしこれを結婚式の日に新郎がヴェールを取る、アナカリプシスの行為の瞬間の婚約者の姿と理解するなら、アフロデーィテの世界に関連させる事もできる。

出典

Besques Simone, Catalogue raisonné des figurines et reliefs en terre cuite grecs, étrusques et romains, III, Époques hellénistique et romaine, Grèce et Asie Mineure, Paris, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1972, p. 2, pl. 1 F, n D 4.
Besques Simone, Figurines et reliefs grecs en terre cuite, Paris, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1994, p. 33, fig. 95.
Jeammet Violaine (sous la dir. de), Tanagra, mythe et archéologie, cat. exp. Paris, musée du Louvre, 15 septembre 2003-5 janvier 2004, Musée des beaux-arts de Montréal, 5 février-9 mai 2004, Montréal, Musée des beaux-arts de Montréal ; Paris, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 2003, pp. 37, 54-59, 124-125, 146,147, 310, n 95.
Raftopoulou E. G., "Étude iconographique sur un thème de la toreutique", in Bulletin de Correspondance Hellénique (BCH), 115, 1991, pp. 259-281.

作品データ

  • ティトォの踊り子

    紀元前375年から350年頃

    高さ:21cm、幅:9,70cm、奥行:7,70cm

    アテナイのアクロポリス、ギリシア

  • 赤黄色の粘土、二手に分けられ鋳型(頭部と身体)、下準備の跡

    アテネ、ギリシア

  • 1891年カヴリエール氏寄贈

    CA 462

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    ギリシャのテラコッタ小像 アルカイック時代とクラシック時代
    展示室36

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
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開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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