Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>ティベリウス帝(紀元14年から紀元37年)

作品 ティベリウス帝(紀元14年から紀元37年)

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : ローマ美術

ティベリウス帝(紀元14年から紀元37年)

© 2011 Musée du Louvre / Thierry Ollivier

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
ローマ美術

執筆:
Lepetoukha C.

このティベリウス帝の人物像は紀元13年、アウグストゥス帝が彼と同様の権力をティベリウス帝に託した際に制作された、最高権力を表したタイプの肖像である。この頭部は胴鎧をまとった肖像の一部であったのかもしれない。おそらく仮説的なその軍人気質に由来する厳格さが見られる、というよりむしろ地方制作というより確実な点から同種の人物像と異なる。

ティベリウス帝

この厳格な顔つきはローマ帝国の頂点に立つ前の有名なティベリウス帝のものである。ほっそりした顔つきは骨ばっておらずまぶたとくっきりした顎によりしっかりと構成されている。穏やかさが見られない表情は固く結んだ口と薄い唇によりより強調されている。頭髪はあまり繊細に表現されていなく、額の高い位置にかかる部分からにとても特徴的な小さなフォークの形に分離される短い髪束にて構成されている。

アウグストゥス帝の後継者

紀元前42年に生まれたティベリウス帝は、彼の母リウィアがオクタウィアヌス(後のアウグストゥス帝)と結婚したことから、彼の義理の息子となり、数々の勝利を収めた軍隊の経歴で名を上げた。しかしながら彼はアウグストゥス帝が指名した後継者たちの死去し老いた皇帝が義理の息子を養子として向かえ、紀元前4年に彼の後継者とすることを甘受するまで待ち続けなければならなかった。アウグストゥス帝が亡くなる直前の紀元13年、ティベリウス帝は宗教、司法、軍事、民間行政の分野で最高権力を彼に保証する、皇帝と同等の称号インペリウム・マジュス(最高権力)を授与された。その際に造幣された硬貨の肖像に類似点をもつ一連の肖像作品は、この出来事に関連付けられる。ルーヴル美術館の頭部はこのインペリウム・マジュスの種類と呼ばれる作品群を構成する一例である。

アウグストゥス古典主義

この人物像の様式はアウグストゥス時代の肖像の特徴を得ているものである。共和政時代の肖像の伝統を残しながらも、それは全体を覆う古典主義により薄められている。というのも彫刻家が広い額、骨ばった顔などの輪郭の個性化を浮き彫りにし、未来の皇帝を容易に認知させるのなら、それらの特徴は均一し、やや冷淡さが見られる表情によりぼかされている。
しかしながらこのフィロメリウムで発見された頭部は、主要な輪郭にみられるある程度の厳格さにより他のインペリウム・マジュスの種の肖像と区別される。そしてこの作品に、ティベリウス帝の胴鎧を身につけて表現された軍事肖像の徴候を見出さなければならないのかもしれない。しかしこの仮定を支持する物質的証拠はなく、むしろ簡素に加工された髪形が物語る地方生産の頭部ということが、この肖像の相対的な荒々しさを説明するのかもしれない。

出典

- KERSAUSON K. (de), Catalogue des portraits romains, I, Paris, 1986, n 72, p. 156.

- Visages du Louvre, chefs-d'oeuvre du portrait dans les collections du Louvre, catalogue d'exposition, 18 septembre-1er décembre 1991, Musée National d'Art Occidental, Tokyo, n 33, p. 86.

作品データ

  • ティベリウス帝(紀元14年から紀元37年)

    紀元13年頃

    フィロメリウム、フリギア(現トルコ)

  • 丸彫、大理石

    高さ28cm

  • 旧ホラエンデン・コレクション1888年購入

    N° d'entrée MNC 998 (n° usuel Ma 1255)

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    ドゥノン翼
    1階
    ローマ美術 ユリウス=クラウディウス朝I アウグストゥス帝とティベリウス帝の治世 紀元前27‐紀元37年
    展示室23

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する