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テリーヌ鉢と受け皿

© 2002 RMN / Martine Beck-Coppola

工芸品
18世紀:ロココ

執筆:
Barbier Muriel

ルーヴルのテリーヌ鉢は、有名な『パンティエーヴル=オルレアンの食器セット』に由来する。この食器セットは、元来トゥールーズ伯ルイ=アレクサンドル・ド・ブルボン(1678-1737年)が注文したもので、数回にわたって異なる金銀細工師の手により完成された。楕円形で線が弓なりに曲がったテリーヌ鉢は、エドム=ピエール・バルザック(1705-1786年以降)の作品である。 バルザックはこのセットのためにまったく同じテリーヌ鉢を納入し、その2点目はニューヨークのメトロポリタン美術館に保存されている。

テリーヌ鉢とは?

テリーヌ鉢とは、楕円形の容器で、一般的に、受け皿に乗せて使われ、(容器と内容物が直接触れるのを防ぐための)二重容器と楕円形の大きなスプーン、そして給仕用のフォークを伴う。テリーヌ鉢の起源についてはあまりよく分かっていないが、この種の容器は、簡素な土製の容器 -脚や取っ手がなく、パテを煮込むのに台所で使われる― を豪華に模倣したものであるのかもしれない。しかしながら、銀製のテリーヌ鉢には、むしろ煮込み肉料理のような料理を入れていたようである。円形の煮込み肉用壺とともに、テリーヌ鉢は食卓で最も重要な要素の一部であった。18世紀前半には、食卓には、煮込み肉用壺とテリーヌ鉢が同じ数だけ並んだが、そのつりあいは長く続かなかった。

パンティエーヴル=オルレアンの食器セット

この食器セットのうち最も古いものは、トマ・ジェルマン(1673-1748年)がトゥールーズ伯、ルイ=アレクサンドル・ド・ブルボンのために制作した。トゥールーズ伯は、ルイ14世とモントスパン夫人の間にできた3人目の準嫡子であり、フランス海軍大元帥であり、狩猟長であった。2人の金銀細工師、アントワーヌ=セバスティアン・デュランと、エドム=ピエール・バルザックの間で分担して制作された、第2段階の注文をしたのはトゥールーズ伯の息子、パンティエーヴル公ルイ=ジャン=マリー・ド・ブルボン(1725-1793年)である。彼の死後は、彼の娘、ルイーズ=マリー=アデライド・ド・ブルボンがその食器セットを受け継いだ。彼女はオルレアン公ルイ=ジョゼフ=フィリップと結婚し、そうして金銀細工品はオルレアン一族の財産となった。恐怖政治の後、オルレアン公爵夫人は、彼女の財産の所有権をとりもどすが、1821年に彼女が死ぬと、金銀細工品は彼女の息子、オルレアン公ルイ=フィリップ(1773-1850年)のものとなる。彼は食器セットにオルレアン家の紋章を加える決定を下す。そしてルイ=フィリップの死後は、食器セットは彼の子孫の間に分散する。バルザックのテリーヌ鉢は、パンティエーヴル公爵の注文の一部であり、ルイ=フィリップ治世下に、ジャン=パティスト=クロード・オディオ制作の二重容器が付け加えられた。

ロカイユ様式と狩猟に関する意匠

表面が膨らんだ形のこのテリーヌ壺は、セロリの枝の形をした4本の脚に支えられており、そのセロリの葉は側面を覆い、取っ手につながる。各面には、ロカイユの楕円形の花枠装飾の中に19世紀に付け加えられた紋章を携えている。開口部は卵形装飾、組み紐装飾、そしてアカンサスの葉のフリーズに引き立てられている。縁にカシワの葉が彫金で施された蓋には、一群の丸彫り装飾からなる種粒飾りが施されている。この一連の装飾は、2匹の犬に襲われる鹿の舞台を作り出している。これらの異なる装飾は、貴族や王族からたいへん好まれた狩猟の世界を思い起こさせるだけでなく、獲物やセロリに表現される、鉢の中身も象徴している。曲線的で鋸歯状の形は、未だに1730年代のロカイユ様式に強く影響を受けているが、特に卵形装飾のフリーズのようないくつかの意匠や、逆に装飾を完全に排した面を残す選択などは、この様式がいくぶん簡素化しはじめたことを示している。

出典

- Versailles et les tables royales en Europe, Catalogue d'exposition, Versailles, 1993, pp. 275-280.

Poinçons :
- Terrine : maître : EPB un quintefeuille ; maison commune : R couronné (Paris, 1757-1758) ; charge : S couronné (Paris, 1758-1759) ; décharge : coquille (Paris, 1756-1762).
- Plateau : maison commune : Z couronné (Paris, 1763-1764) ; charge : A couronné (Paris, 1762-1768) ; décharge : tête de braque (Paris, 1762-1768).
- Doublure : maison commune : S couronné (Paris, 758-1759) ; charge : tête de femme (Paris, 1756-1762).

Inscription :
- sous le plateau A/N2.
- Armoiries de la famille d'Orléans, couronne princière, colliers des ordres de Saint-Michel et du Saint-Esprit.

作品データ

  • エドム=ピエール・バルザック(1705年-1786年以降)

    テリーヌ鉢と受け皿

    1757-1758年(テリーヌ鉢)、1763-1764年(受け皿)

    オルレアン家

    フランス、パリ

  • 打ち出し・彫金細工を施された鋳造銀

    テリーヌ鉢:高さ26cm、幅40.5cm、奥行き23.8cm受け皿:高さ3.5cm、幅53.4cm、奥行き

  • 1992年、エドモンド・サフラ夫妻による寄贈

    OA 11363, OA 11364

  • 工芸品

    シュリー翼
    2階
    ダヴィッド・ヴェイルのロトンダ
    展示室45

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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