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作品 ディドロ(1713-1784年)

彫刻部門 : 17-18世紀のフランス

彫刻
17-18世紀のフランス

執筆:
Valérie Montalbetti

この哲学者の胸像で、ウードンは古代風肖像を手掛け始める。鬘を着用せず、服も布も無く、切断したトルソの型である。ディドロは会話の最中のように見え、独特な方法により視線に深みを与え生気を吹き込む、この彫刻家の驚くべき才能が表れている。

古代風胸像

哲学者で啓蒙時代のエスプリを代表する作家であるディドロは、科学哲学を一般に流布する『百科全書』(1751-1772年)の完成に尽くした。人間は善人であることに喜びを見いだすと確信を持ち、個人の幸福と一般的福利を結びつけようとした。1759年から1781年にかけて、ルーヴル宮殿で展示された絵画彫刻のサロンの評論を書いた。彼の肖像は数多く、特に画家のフラゴナール(ルーヴル)やミッシェル・ヴァン・ロー(ルーヴル)によって描かれた。
ウードンは1771年のサロンに、一般的にルーヴル所蔵のテラコッタ像と判断されている、ディドロの胸像を提出し、数多くの賞賛を得る。彫刻家はまだ良く知られていなかった。哲学者を、鬘無着用で服も布も纏わない、切断されたトルソで提出した。この簡素さは、ローマの哲学者の胸像を模範にしたもので、啓蒙時代の知識人の時間を超越した永遠性を古代期のそれに結びつけている。ウードンはこの型を当時のヴォルテール(ルーヴル)やビュフォン(ルーヴル)のような他の知識人にも採用した。ヴォルテールには様々なヴァリエーション(フランス風、鬘無し、バンド付き)を試みたが、ディドロには常に同じ原型で材料を変え、大理石、石膏やブロンズで制作した。

生の凝縮感

この胸像は、生気と存在感を肖像に植え付けるウードンの手腕を表す。視線の強さには胸打たれるものがあるが、これがウードンの肖像の素晴らしい特徴の一つで、作品を成功へと導いている。彫刻家は虹彩を刻み、また瞳をより深く彫り、隅に小さいレリーフを作り光を捕まえさせる。陰影の技が生の幻想を与える。髪の扱い方もこのアーティストの特徴である。肉付けは凝縮した動くマッスを作り、髪房には筋がつけられる。ディドロは唇を軽く開き、まるで話をしているようで、抜群の雄弁者だったことを思い出させる。頭部が回転し、今相手の方へ向いたばかりのような印象をもたらす。この様な点が即座の印象に貢献する。肖像の中で、このように、思索者の永遠性と世界に向けられたエスプリの活発さが調和している。

テラコッタの特徴

粘土は柔軟な材料なので、彫刻家は、顔の僅かな動きや肉体の仕上げを繊細に細かく造形できる。ウードンは明らかに肉付けの作業を好み、消しとろうとはしていない。彫刻刀が定めた眉や額や首の皺をそのままに残し、今彫刻家の手から生まれたばっかりの胸像という感じを与える。
もう一つのディドロの肖像彫刻で唯一この完成度に達成しているのは、哲学者の長い間の友人であったジャン゠バティスト・ピガールの作品(1777年、ルーヴル)である。この肖像は非常に違うイメージを与えている。貫徹した活動と絶え間ない心配ごとで老いた人物の優しさ一杯の肖像である。

出典

- REAU Louis, Houdon, sa vie et son œuvre, Paris, 1964, tome I, pp.352-354.

- ARNASON H.H., The Sculptures of Houdon, Londres, 1975, pp.19-24.

- Diderot et l’art de Boucher à David, catalogue d'exposition, Paris, Hôtel de la monnaie 1984-85, Paris, 1984, n°132, pp.455-456.

- Jean-Antoine Houdon, catalogue exposition, Washington, Los Angeles, Versailles, 2003, pp.141-151.

作品データ

  • ジャン゠アントワーヌ・ウードン-ヴェルサイユ1741年-パリ1828年

    ディドロ(1713-1784年)

    1771年サロン

  • テラコッタ

    高さ46cm、幅26cm、奥行き22cm

  • 1880年フランソワイポリトヴァフェルダン遺贈

    R.F. 348

  • 彫刻

    リシュリュー翼
    1階
    ウードン
    展示室28

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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