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作品 デル・エル=バハリ神殿の定礎式鎮壇具(建設の開始時に埋蔵する奉献物)

古代エジプト美術部門 : 新王国時代(前1550-前1069年頃)

デル・エル=バハリ神殿の定礎式鎮壇具(建設の開始時に埋蔵する奉献物)

© Musée du Louvre/C. Décamps

古代エジプト美術
新王国時代(前1550-前1069年頃)

執筆:
Bernadette LETELLIER

ここに展示されている大工道具の模型は鎮壇具として、神殿、王墓、またしばしば都市、王宮、要塞を建設する前に地下に埋蔵された。煉瓦、石、斧、鍬などの大工道具、壺など信仰に必要な供物などを想い起こさせる小さな模型や見本が埋められ、素材は、時と伴に多種多様なものが現れるようになった。

王が挙行する儀式

神殿、墓、重要建造物の基礎工事には、王が必ず儀式を挙行することになっていた。その儀式では、天文学的に照準を定め、建造物の方角を定めた後に、地面に建造物の位置を定めるために縄張りが行われた。この定礎式の間に、壁、床、とりわけ建造物の四隅の下に、様々な品物や供物が埋蔵された。文字と知識の女神セシャトがこの儀式を見守り、王と共に縄を張っている姿が描かれている図像がよく見かけられる。

多種多様な鎮壇具

鎮壇具として、一般的な建築素材あるいは高価な建築素材(煉瓦、ファイアンス、銅)、大工道具(斧、アーミンの鼻面の様な手斧)、儀式用の道具(杭、槌、鍬)などが埋められていた。また、供物、生贄にされて捧げられた動物の剥ぎ皮や、容器も多く見られる。その他には、護符、スカラベ形の記念品、儀式の用具も発見されている。ミイラを蘇生させる「開口の儀式」に、ミイラの顔に差し出す儀式の用具に似た、ここに展示されているアーミンの鼻面の様な平らな手斧は、道具としてではなく明らかに象徴的な役割があったと考えられる。神殿にも、「開口の儀式」が挙行されていたことが分かっており、この儀式によって、生命の無い神殿に、生命を吹き込んで眠りから目覚めさせなければならないと考えられていた。
この鎮壇具はデル・エル=バハリのハトシェプスト女王神殿で発見され、鎮壇具としては最も美しく豊富なものである。当美術館で展示されている品は、全てこの女王の神殿から出土しているが、同じ場所に埋められていたとは限らず、神殿内のあちらこちらに埋蔵されていたものがここに集められて展示されている。
考古学者の興味をそそる木製の小さなそりに似た道具は、概して、石のブロックを引いたり、方向転換させたりする装置の模型であるとされている。ただ、このようなそりはデル・エル=バハリだけで発見されており、他では全く見つかっていない鎮壇具である。

王の奉納物

各展示品には、一つあるいはいくつかの銘が入っており、奉納者である王名、建造物の名、神殿の主な神の名が、様々な様式で刻まれていたり黒インクで書かれている。銘板には、「非の打ち所のない神マアトカラー、生、安定、威力に恵まれた者」(ハトシェプスト)および「非の打ち所のない神メンケペルラー、生、安定、威力に恵まれた者」(トトメス3世)と簡単な定型銘文が入っている。
ハトシェプスト自身王位を継承する候補者であったものの、若い甥のために摂政となり、公式な儀式にはトトメス3世との共同統治を示さなければならなかった。
その他に、「非の打ち所のない神マアトカラー、ジェセル・ジェセルウに君臨するアメン神に愛されし者」と説明が付けられた銘も残っており、ハトシェプスト女王が、「至聖所」と呼ばれるデル・エル=バハリの神殿を、テーベの守護神アメンを祀る神殿として造営したことが分かる。

出典

- La vie au bord du Nil au temps des Pharaons, catalogue de l’exposition, Calais, 1980, p. 41, notice n° 63.

作品データ

  • デル・エル=バハリ神殿の定礎式鎮壇具(建設の開始時に埋蔵する奉献物)

    第18王朝、ハトシェプスト女王治世下、前1479-前1457年

    ルクソール、西テーベ、デル・エル=バハリ神殿出土

  • 木、アラバスター、ケイ酸質のファイアンス

  • N 650, N 808, N 2253, N 791, N 658, N 790, AF 9465, E 1877, E 1878

  • 古代エジプト美術

    シュリー翼
    1階
    神殿前庭 スフィンクスの小道
    展示室11

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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