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作品 トゥトアンクアメン(ツタンカーメン)を守護するアメン神

古代エジプト美術部門 : 新王国時代(前1550-前1069年頃)

トゥトアンクアメン(ツタンカーメン)を守護するアメン神

© 2006 Musée du Louvre / Christian Décamps

古代エジプト美術
新王国時代(前1550-前1069年頃)

執筆:
Lili Aït-Kaci, Bernadette Letellier

この暗色の閃緑岩で作られた、トゥトアンクアメンを守護するアメン神の大きな彫像は、1857年にカルナクで発見された。アメン神殿の神官の長であった王は、ネコ科の動物の毛皮を身にまとい、守護神アメンと同じ方向を向いて立っている。アメン神は、長い羽が縦に二本並んだ伝統的な被りものを掲げ、顎には三つ編みにされた神のひげをたくわえている。

アメン信仰を復興させた若輩の王

トゥトアンクアメンは、1922年に墓がほぼ未盗掘のままで発見されたことで一躍有名になったが、エジプト考古学者にとっても謎に包まれている君主である。この王の治世を物語る資料は一切残っていない。おそらく中部エジプトのアクエンアテン王の首都アケト・アテンで生まれたと推測され、10歳になったばかりの頃に王座についた。伝統主義的な神官によって育てられ、首都をテーベに戻し、アメン神の信仰を復興することを強要されたと思われる。アテン神を国家神として崇拝したアメンヘテプ4世アクエンアテンが行った「アマルナ革命」の後に、トゥトアンクアメンが、再びアメン神との絆を強化する目的で彫らせた一連の彫像のうちの一つである。

トゥトアンクアメンに忠実な肖像

トゥトアンクアメンがアメン神を崇拝していたことを証明する彫刻作品が、テーベからいくつも出土している。ルーヴル美術館は、縮小された王を保護する、勝ち誇った姿のアメン神の大彫像を2体収蔵している。ここに展示されているものは、マリエットが1857年にカルナクの遺跡で発掘したものである。立方形の玉座に座し、人間の姿で表されたアメン神は、ひだ付きの腰衣と胸当てを着用し、あごには神のひげをたくわえ、頭には上部が平たいヘルメットのような冠を戴き、その上には大空の様相を喚起させる長い羽が2本ついている。細部まで綿密に表現された首飾り、アームレット、ブレスレットなどの装身具が、アメン神の首と腕を飾っている。王は、アメン神官の衣装である、糊付けされた腰衣にベルトを締め、左肩にネコ科の動物の毛皮をかけている。そしてサンダルを履き、幅の広い首飾りをしている。トゥトアンクアメン王の顔は壊されて原形をとどめていないものの、その顔立ちは、アメン神の顔に正確に写し取られている。女性的で優しいその顔は、この王朝下の肖像の一般的な特徴であり、アーモンド形の目、わずかに突き出た顎、分厚い唇は、他の作品に見られるトゥトアンクアメンの顔の特徴と完全に一致している。

アテン神に対する制裁

アマルナ芸術の流れを汲む全ての作品がそうであったように、この記念物もまた制裁の被害を被った。かつて王の戦車隊長であり、後に王位についたホルエムヘブ王は、アマルナ時代の遺産を迫害し、記憶を抹殺させた。そのため、アクエンアテン王の後継者であったトゥトアンクアメンの頭部も打ち砕かれ、肩にかかる被りものの両裾のみが残っている。背面支持柱に刻まれたトゥトアンクアメンの名は、アメン神とラー神の名前を構成する箇所を除いて、全て叩き壊されている。神の怒りをかうことを恐れて、神の名前は壊してはならないとされていたためである。王の肩に置かれた神の加護を表す手も、二人の強い絆を断ち切るかのように破壊されている。しかし、腰衣の右側のベルトから吊り下げられた装身具に記されていたカルトゥーシュ(王名が記された楕円形の枠)を破壊者が消し忘れたため、トゥトアンクアメンの名は残り、アメン神に守られている人物がトゥトアンクアメンである証拠となっている。

出典

- Pharaohs of the sun, catalogue d'exposition, Boston, 1999.

- ANDREU G., RUTSCHOWSCAYA M. H., ZIEGLER C., L'Egypte au Louvre, Hachette, Paris, 1997, n 58.

- HUMBERT J.-M., PANTAZZI M., ZIEGLER C., Egyptomania, catalogue d'exposition, Louvre/Editions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 1994.

- BARBOTIN Ch., "Le Nouvel Empire, Toutankhamon et ses successeurs", Fiche-visite-Louvre, Salle 26.

作品データ

  • トゥトアンクアメン(ツタンカーメン)を守護するアメン神

    新王国時代、第18王朝、トゥトアンクアメン(ツタンカーメン)治世下(前1336-前1327年)

    カルナク、アメン大神殿出土

  • 閃緑岩

    高さ2.2m、幅0.78m、奥行き0.44m

  • 購入

    E 11609

  • 古代エジプト美術

    シュリー翼
    2階
    新王国時代:トゥトアンクアメンとその後継者たち 紀元前1337‐紀元前1295年頃
    展示室26

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
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開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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