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作品 ナタリー・ド・ラボルド(1774-1835年)の肖像

彫刻部門 : 17-18世紀のフランス

ナタリー・ド・ラボルド(1774-1835年)の肖像

© 1994 Musée du Louvre / Pierre Philibert

彫刻
17-18世紀のフランス

執筆:
Montalbetti Valérie

オーギュスタン・パジューは、夢見がちな若い娘の肖像を彫る。モデルはこれが悲劇的な運命を迎える前の最後の無邪気な瞬間だということを知らない。作品は、徴税請負人のジャン・ジョゼフ・ド・ラボルドの娘を表し、後にムシー公爵となる、シャルル・ド・ノワイユ侯爵と結婚する1年前のことである。モデルの美しさと制作の繊細さがこの作品を18世紀の彫刻の中で最も美しい女性肖像の一つにしている。

テラコッタと大理石

1789年制作のこの美しいテラコッタの肖像は、徴税請負人ジャン・ジョゼフ・ド・ラボルド(裕福な銀行家で美術愛好家)の娘を表す。後にムシー公爵となるシャルル・ド・ノアイユ侯爵との結婚の一年前であった。3年後にオーギュスタン・パジューが彫った大理石像《孝心のナタリー・ド・ラボルド》(個人像)の中に同じような特徴が見られる。これはメレヴィルの庭園(18世紀の庭園芸術の傑作で、画家ユベール・ロベールがラボルドの為に図案を描いた)の為の彫像である。師のジャン゠バティスト・ルモワーヌ2世と同様に、パジューは複数の女性胸像を制作した。

静かで無邪気な最後の瞬間

まだ子供に近い若い娘の、まじめな表情の肖像である。非常に確かな肉付けが、皮膚がなめらかな端正な顔を浮かび上がらせ、豊かな髪とコントラストを成す。巻き毛は見事にまとめられリボンで結ばれている。斜めに向けられた視線がナタリーに夢を見るような態度を与える。悲劇的な運命が狂気においやる前の、若い娘の静かで無邪気な最後の瞬間である。恐怖政治の時期に牢獄に追いやられ、夫は国外へ脱出し、父と夫の家族の大半は処刑された。1794年に自由の身となり、夫のいる英国へ渡るが、愛人と生活する不実な夫は彼女を邪魔もの扱いにし、友人の一人と関係させようとの陰謀を企てる。辱められた彼女はフランスに戻り、不安定な生活をおくる。1805年にシャトーブリアンに出会い、荒波立つ愛人関係は1812年まで続く。既に精神の均衡を失っていたが、100日天下の政情波乱の時期に革命期の苦悩が甦り、とうとう完全に気が狂ってしまう。息を引き取るまでの最後の20年間は監禁された。

当時の最も美しい肖像の一つ

表現の優雅な率直さや制作の繊細さにより、この胸像は18世紀の彫刻のなかで最も美しい女性肖像の一つと見なされた。ドイッチュ・ド・ラ・ムルト・コレクション由来のこの肖像は、1991年、ルーヴル美術館が公開オークションで取得した。パジュー作のもう一つの素晴らしいテラコッタ製女性胸像、有名な肖像画家エリザベット・ヴィジェ・ル・ブラン像と一緒になっている。

出典

- GABORIT J.-R., "Portrait présumé de Nathalie de Laborde d'Augustin Pajou", in Musée du Louvre, Nouvelles Acquisitions du département des Sculptures (1988-1991), Paris, 1992, pp.80-83.

- DRAPER J.D. et SCHERF G., Pajou, sculpteur du roi, 1730-1809, catalogue de l'exposition, musée du Louvre (1997-1998), Paris, 1997, pp.271-274.

作品データ

  • オーギュスタン・パジュー

    ナタリー・ド・ラボルド(1774-1835年)の肖像

    1789年

  • テラコッタ

    高さ0.43m、幅0.29m、奥行き0.25m

  • 1991年取得

    R.F. 4381

  • 彫刻

    リシュリュー翼
    1階
    パジュ
    展示室27

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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