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ノエル=ニコラ・コワペル(1690 - 1734年)

© R.M.N./R.G. Ojeda

彫刻
17-18世紀のフランス

執筆:
Montalbetti Valérie

26歳のジャン=バティスト・ルモワーヌ2世は、友人で画家のノエル=ニコラ・コワペルの血気盛んで溌剌とした肖像を制作する。彫刻家の激しい気質に合う土の柔軟性が、肖像に生命と表情を刻み込んでおり、これはウードンにずっと先立つ。彼は、この時代最大の肖像彫刻家の一人となり、また王ルイ15世の贔屓作家となる。

モデルと彫刻家

1720年にアカデミー入会を果たしたノエル゠ニコラ・コワペルは代々画家一家の出である。しかし、王立絵画彫刻アカデミーの会長を務めた、異母兄のアントワーヌ・コワペル(29歳年上)、甥のシャルル=アントワーヌ・コワペルの両人の成功には程遠い。彼は《エウロペの掠奪》(フィラデルフィア美術館)などの神話の構図で有名である。ルーヴル美術館には《ヴィーナス、バッカス、クピド》がある。あまり宮廷付き合いが無く、生活に窮し44歳という若さで亡くなる。
ジャン=バティスト・ルモワーヌ2世の方は、代々彫刻家一家の出である。アカデミー大賞を獲得したが、盲目になった父を助ける為ローマに発つことを辞める。1730年制作(彫刻家は26歳)のコワペル胸像は注文ではなく、二人のアーティストを結ぶ友情の証である。当時、二人はパリのサン・ソヴール聖堂(破壊)内の聖母マリア礼拝堂の装飾の為に一緒に働いている。錯覚的でバロック的な性格のこの装飾は驚きを与えた。

激昂溢れる作品

この胸像は若き日の輝きと激昂溢れる作品である。頭は大胆に横に向けられ、右肩に投げられたドレープは、胸像の背の周りを巻き付け反対側の小台の上に落ちる。裸の首と胸の上には、布が金属細工の鎖で留められている。鬘も大きな動きをみせ、自由に扱われた巻き毛の束は結び目で留められている。そのポーズと上向きの顎が少々劇的な高慢さを表しているが、メランコリックな少しヴェールを被ったぼうっとした眼差しがそれを打ち消している。ルモワーヌは、ウードンにずっと先立って、肖像に生命と表情を与えるには目の表現が大切だということを理解し、虹彩の線を強調し、瞳孔を深く彫る。土の扱いやすい性質が肉体の動きの描写を可能にし、作品に若いエネルギーを刻み込んでいる。

アーティストの胸像

アーティスト像には普通、創造家の外見に無頓着という特徴表現が要求され、しばしば胸の開いたシャツ姿で表わされる。ルーヴル美術館にはこの例が多数あり、17世紀末の友人デジャルダンによるピエール・ミニャールの胸像、弟子ロランによる1797年作のオーギュスタン・パジューの肖像、その他彫刻家自身による、コワズヴォー肖像やピガール肖像、そしてパジューの版画家ピエール=フランソワ・バザン肖像等がある。だが、高揚した、自発的でヴァイタリティー溢れるコワペルの胸像は特別である。その後、ルモワーヌ自身、レオミュールの肖像が立証するように、この表現を保ちつつも、穏やかになる。
ルモワーヌは、王族の荘厳さや豪奢さを表現する術も備え、ルイ15世の贔屓の肖像彫刻家となる。ピガール、ファルコネ、カフィエリ、パジュー等の優秀な彫刻家世代の師となる。

出典

- VITRY Paul , "Quelques bustes du XVIIIe siècle récemment entrés au musée du Louvre", in Les Arts, n 117, septembre 1911, pp. 2-6.

- REAU Louis, Une dynastie de sculpteurs au XVIIIe siècle : les Lemoyne, Paris, 1927, pp. 106-108 et p. 151.

作品データ

  • ジャン=バティスト・ルモワーヌ2世(パリ1704年-パリ1778年)

    ノエル=ニコラ・コワペル(1690 - 1734年)

    1730年

    モデルの姉で彫刻家フランソワ・デュモンの妻のアンヌ=フランソワーズ・コワペルの蒐集品、血縁関係によりエドム、ジャック=エドム、そしてオーギュスタン・デュモンに譲渡。

  • テラコッタ

    高さ65cm、幅36cm、奥行き43cm

  • 1910年6月23日付条例により、オデウ遺産延滞金扱いで、オーギュスタン・デュモンの未亡人から取得

    R.F. 1501

  • 彫刻

    リシュリュー翼
    1階
    ブーシャルドン
    展示室23

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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