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作品 バラスター形の柄の手鏡

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : ローマ美術

バラスター形の柄の手鏡

© 2006 Musée du Louvre et AFA / Daniel Lebée et Carine

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
ローマ美術

執筆:
Astier Marie-Bénédicte

ボスコレアーレにて1895 年に発見された銀製品の至宝は、紀元79年にヴェズヴィオ火山の噴火で埋もれたヴィラから出土した。そこから出土された品のなかでは、身繕いのための品々はごく少数であった。しかしながら、神話主題の浮彫で豪華に装飾されたこの手鏡などの、紀元1世紀に制作された豪華な品は、ローマの金銀細工の華々しい時代を表している。白鳥に姿を変えられたレダとユピテルの逢引を表わすこの装飾は、女らしさと官能への賛辞である。

ボスコレアーレの銀製品の至宝

紀元79年ヴェズヴィオ火山の激しい噴火は、ナポリの地方を破壊し、特にポンペイやヘルクラネウムなどの都市を覆い隠した。住民の日常生活を凍結させるともに、この災害は多くの貴重品や日用品などの消滅を防いだ。それらは18世紀を境に、実際使用されていた場所にて発見されることとなる。1895年、火山の斜面に位置するボスコレアーレのローマ時代のヴィラでの発掘により、稀に見る規模の銀製品の財宝が出土された。109点の食器、見繕いの品々や装身具は、この惨事が起こる以前に所有者によって樽に隠されていた。この貴重な一連の品々は、エドモン・ド・ロッチルド男爵の厚意により、同じ年にルーヴル美術館に収蔵されることになった。前1世紀末から紀元1世紀初頭の間に制作されたこの貴重品一式は、ローマ金銀細工が最も繁栄した時代のうちの一節に属する。このヴィラで見つかった他の2つの鏡のように、この作品は女性社会に向けられた製品の、豊かな装飾と高度な技術を示している。

見繕いの品々

その一面が、顔を映すために磨かれたこの銀製の鏡は、カンパニアで広く普及していた型に従い、バラスター形の柄の上に固定されている。柄の末端には、2羽のくちばしの長い鳥がおり、図案化された葉によって円盤に固定されている。奇妙なように思えるが、主に食器で構成された財宝の中に女性の見繕い品が混入しているのは珍しいことではない。鏡は女主人の貴重品であり、宝石や皿と同様、危険に備え隠してあることが多かった。

レダと白鳥の神話

貴重品の装飾は、円盤の裏側に施されている、打出し加工の浮彫装飾がされたメダイヨンが証明するように、通常その用途を反映していた。神話から引用したこの主題は、女性の誘惑を謳い、身繕いの品を飾りつけるのに適応する。ユピテルとレダの出会いを語っているこの主題は、特に金銀細工の分野で前4世紀より、とても普及していた古代の図像である。若い女性に恋したユピテルは、彼女に近づきその想いを遂げるために白鳥に変身した。裸に近い状態で岩の上に座っているレダは、羽を広げ、脚を無垢な娘の膝の上に置いた、待ちかねている様子が目に見えるこの鳥に杯で水を飲ませている。このつやっぽい物語は、優美な簡潔さをもつ洗練をもって表現されている。ここでの官能性は、いくつかのユピテルの恋愛を語った作品に、時々見られる生々しいエロチズムに至らず、暗示的に導入されている。

出典

Die Griechische Klassik, Berlin, 2002, p. 652, n 516.

Pirzio Biroli Stefanelli L., L'argento dei romani : vasellame da tavola e d'apparato, 1991, p. 265, n 62, fig. 115-116.

Baratte Fr., Le trésor d'orfèvrerie romaine de Boscoreale, Paris, 1986, pp. 44-45.

Héron de Villefosse A., "Le trésor de Boscoreale", Monuments et Mémoires. Fondation Piot, 5, 1899, pp. 92-93, n 23, pl. 29.

作品データ

  • バラスター形の柄の手鏡

    前1世紀末から紀元1世紀前半

    ボスコレアーレのヴェズヴィオ火山(カンパニア州、イタリア)の斜面にあるヴィラにて1895年に発見

    イタリア

  • 部分的に金めっき、鋳造、溶接、打出し、彫刻された銀

    高さ28.70cm、直径16.70cm

  • 1895年エドモン・ド・ロッチルド男爵寄贈

    ボスコレアーレの至宝

    Bj 2159

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    アンリ2世の間
    展示室33

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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