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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>パセルのパピルス形護符
パセルのパピルス形護符
© Musée du Louvre/C. Décamps
古代エジプト美術
新王国時代(前1550-前1069年頃)
この「ウアジュ柱」の護符は、パピルスの形をした小さい柱を表している。トルコ石に似た青緑色の天河石でできており、卓越した出来ばえの作品である。葉の先のように細くなった柱身の下部や傘形花状部分など、何箇所にもわたって金のふせ込みがつけられ、細部まで丁寧に彫りこまれている。ラメセス2世治世下で最も重要な人物の一人であったパセル宰相が持っていたものである。
役に立つ宝飾品、護符
護符は、古代エジプト人の装身具としてきわめて早い時期から登場し、その人気は、時を経てますます高まっていった。護符は、その持ち主を地上での暮らしにおいてのみならず、来世の暮らしにおいても呪術的な力で守る役目を果たしていた。死者用の護符は、葬祭文書に記されている規準に従って正確に作製され、その効力は、形だけでなく色や素材、刻まれる銘文によって生まれるとされた。護符に十分なスペースがある場合には、この説明的銘文に加えて、護符の持ち主である死者の名前と称号が刻まれた。この作品には、宰相であり市長でもあった高官パセルの名と称号が刻まれている。
「ウアジュ柱」の護符の効力
さまざまな埋葬用具の中で、護符は重要な位置を占めている。植物の再生を象徴し、蘇生の観念と関連があることは言うまでもない。『死者の書』の第159章および第160章には、護符の素材として緑色の長石あるいは天河石を使用するよう規定されている。パセルの「ウアジュ柱」の護符には、『死者の書』の第160章からの抜粋文が縦に刻まれており、特に遺体の完全さと保存を強調した内容が記されている。
宰相パセル
パセルは、第19王朝の傑出した人物であった。アメン神の神官の息子として生まれ、ラメセス2世の父であるファラオ・セティ1世の高官として採用された。侍従頭や、聖蛇ウラエウスの一側面とされるウレト(ウェレト)・ヘカウ女神の神官長などの重要な役職に就いていた。その後、上エジプトの宰相という重要なポストを与えられ、ラメセス2世の治世期間の大半において、継続してこの職務を遂行した。また、パセルは、当時王家の墳墓の造営に従事していた職人たちの共同住居デル・エル=メデイーナ(ディール・アル=マディ-ナ)の責任者でもあった。パセルは、ラメセス2世から、父親も務めたアメン神の神官の長に任命され、名誉に満ちた充実した経歴を締めくくった。
出典
- ZIEGLER Ch., Cornalines et pierres précieuses, La Méditerrannée de l'Antiquité à l'Islam, 1999, p. 19, 28, n 4, 31, 35, fig. 2, 23.- CENIVAL J.-L., Le livre pour sortir le jour, Le livre des morts des Egyptiens anciens, 1992, p. 101.
作品データ
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パセルのパピルス形護符
新王国時代、第19王朝、ラメセス2世治世下(前1279-前1213年)
エジプト、メンフィスのセラペウム、マリエットの発掘で出土
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天河石、金
高さ9cm 幅3.8cm
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1852年の発掘に対して寄贈
E 69, E 68, E 70, E 75
来館情報
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)
休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
