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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>プトレマイオス王のトルソ
作品 プトレマイオス王のトルソ
古代エジプト美術部門 : ファラオ王朝時代末期及びプトレマイオス朝時代(前1069-前30年)
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プトレマイオス王のトルソ
© Musée du Louvre/C. Décamps
古代エジプト美術
ファラオ王朝時代末期及びプトレマイオス朝時代(前1069-前30年)
この不完全な彫像がプトレマイオス朝の王のものであることは、その様式から明らかに分かる。末期王朝時代から大変好まれた黒い玄武岩に、プトレマイオス時代の彫り師が完璧に究められた技術を駆使して彫り上げたものである。同様に、石の表面処理も年代特定の手がかりの一つになっている。王の身体、衣装、被り物には全て同じ研磨処理が施されており、ほとんど金属のような光沢を発するように仕上げられている。
エジプトのギリシア人
アレクサンドロス大王が行なった遠征の「大進撃」の後、王の側近で軍人階級に属していたプトレマイオス家が、マケドニアの征服者アレクサンドロス大王のエジプト領における後継者となり、この国のヘレニズム化を促進させた。一般のギリシア人たちはこの国の文化を受け入れ、比較的よく同化して定住したのに対し、アレクサンドリアに住んでいた王子たちはギリシアの習慣に従って暮らしていた。しかし一方で王子たちは、エジプトの民衆に多大な影響力を持っていた神官たちを支持しへつらい、自ら神であると称し、そのプロパガンダを人々に強制するために神官たちを利用した。しだいに硬直化し、現実から隔離されていった神官たちは神殿に引きこもるようになり、ファラオ伝統の保護機関と化して、ヘレニズム時代の君主たちをあたかもトトメスかラメセスであるかのように神殿の壁画に描かせたり、彫像に彫らせていた。
無名の人物像
この王が誰であるのかは分かっていない。伝統的な形ではなく、進化した形をした彫像の背面支持柱 (長方形の面の上部が突き出た点で終っている) には、銘文は一切刻まれていない。しかし、プトレマイオス朝の王であることに間違いはない。この人物は硬直した姿勢で正面を向き、腰衣を「エジプト風」に着用し、コブラで飾られた「ネメス」頭巾を被っている。このような衣装は、ファラオ王朝時代においても王の日常着ではなく、儀式用の装束であった。この彫像の細部には、ネメス頭巾を浅めに被る傾向や、顕著なアーチ形を描いて額を益々露出する傾向などが、当時の特徴として表れている。ギリシア(とりわけローマ支配時代)の影響が顕著に現れた肖像では、被り物から巻き毛が出ているものまである。
年代特定の手がかり
広い額を持った顔は若々しい印象を与え、口元は微笑みを湛えている。その表情は目の描写によってさらに強調されている。完璧な研磨がかけられた石から、末期王朝時代の嗜好が窺える。線状模様が無い滑らかな衣装や装身具は、プトレマイオス様式の特徴の一つである。
この彫像の年代を正確に特定することは難しい。プトレマイオス時代の美術専門家の間では、頭部の高さや所々に左右非対称な箇所があることなどから、比較的後期の時代のものであるとする意見が優勢で、紀元前1世紀の作品であると推測されている。
出典
- Cleopatra’ Egypt, catalogue de l’exposition, Brooklyn, 1988, p. 157, notice n° 59.
- Cleopatra of Egypt. From History to Myth, catalogue de l’exposition, Londres, 2001, p. 54.
作品データ
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プトレマイオス王のトルソ
プトレマイオス朝時代、前1世紀
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玄武岩、彫刻(丸彫り)
高さ82cm、幅39.50cm
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A 28
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シュリー翼
2階
最後のファラオからクレオパトラまで 紀元前404‐紀元前30年:ネクタネボ、アレクサンドロス大王、プトレマイオス朝
展示室30
来館情報
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)
休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
