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作品 ペンドゥアウと父ディディの彫像

古代エジプト美術部門 : 新王国時代(前1550-前1069年頃)

ペンドゥアウと父ディディの彫像

© 2010 Musée du Louvre / Christian Décamps

古代エジプト美術
新王国時代(前1550-前1069年頃)

執筆:
Christophe Barbotin

地元で切り出された石灰岩を粗く彫って作られた男性像が2体、石板の形をしたステラに向かって、しがみつくように座っている。大工の長ペンドゥアウと彼の父ディディは、日の出の短い讃歌を唱えている。微妙な言葉遊びで始まるこの讃歌は、太陽舟の図像の下に刻まれていて、そこには文法上の間違いが多く見られる。

きわめて「職人的な」彫刻

2人は、石板の形をしたステラ上部の縁を握り、跪いて座っている。地元で採られた石灰岩に彫られたもので、けばけばしい色を多く使った小彫像の出来は極めて初歩的なものである。身体はおそらく斧で彫られ、丸い顔にはおびえたような目が粗雑に切りつけて彫られており、ラメセス王朝時代のデル・エル=メデイーナの職人の独特な技巧が見られる。この彫刻は、デル・エル=メデイーナの「大工の長」ペンドゥアウと彼の父で同じ称号を持つディディを表わしている。一つの記念物に、息子と父親が同じ大きさで描かれることは異例だが、この遺跡では、他にも少なくとも一例は確認されている。

日の出の賛歌と言葉遊び

この石板の装飾は、2つの部分から成っている。まず、上部には、中央に、太陽の円盤を乗せた太陽舟の図像がある。下部には、2人の男性たちの考えが5行にわたってヒエログリフで刻まれている。「(1){ラー神が}地平線から東の空に昇る時の{ラー神に対する}崇拝、(2)無罪とされた大工の長ペンドゥアウと、(3)無罪とされた{彼の}父、大工の長、ディディによる崇拝。(4)彼{ら}は{こう}告げる。ヌンから昇る貴方様{、ラー神}に栄あれ、(5){貴方様が空に}昇り、二つの国を照らす{ので、}九柱の神々は喝采を送る、(6)世界中の人々も喝采を送る、貴方様のお母上、ヌウト女神も{あなたを崇敬する}」これが、ペンドゥアウ(崇拝する者という意味を持つ)が朗唱した『崇拝』(エジプト語でドゥア)である。つまり、『崇拝』の作者の名(ペンドゥアウ)とタイトル(ドゥア)で言葉を掛けている。これは、エジプト的な典型的言葉遊びで、こうして祈りと、当然ながら祈りのお返しも、より一層自分のものにすることができた。

間違いだらけの文

翻訳の{ }の中に入っている部分は、この文が解読できるようにもたらされた訂正である。新王国時代末期においては、宗教的あるいは公式文献には古典的言語(中王国時代の言語)が用いられ、この言語は話し言葉(新エジプト語)と全く違っていた。それは、現代フランス語とその先祖である中世フランス語が異なるのと同じである。このために、ラメセス王朝時代にヒエログリフで書かれた文の多くが、古典言語を使った数え切れないほどたくさんの文法上の誤りや綴りの間違いで覆われている。

作品データ

  • ペンドゥアウと父ディディの彫像

    第19王朝、前1300-前1250年頃

    デル・エル=メディーナ(ディール・アル=マディーナ)出土 

    おそらくデル・エル=メディーナ制作

  • 丸彫り、石灰岩、彩色

    高さ31.5cm、幅19.8cm、奥行き17cm

  • ペンドゥアウと父ディディ、大工の長

    A 63

  • 古代エジプト美術

    シュリー翼
    1階
    死者の書 副葬品
    展示室17

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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