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作品 ポロスをかぶった婦人の頭像

古代オリエント美術部門 : メソポタミア

ポロスをかぶった婦人の頭像

© Musée du Louvre, dist. RMN / Raphaël Chipault

古代オリエント美術
メソポタミア

執筆:
Iselin Claire

マリの神殿で、敬虔な男女は、微笑みの同じ理想に従い彼らの彫像を表現させ作らせた。これらの像は、奉献の祈りを永続させる目的をもっており、このように身体の前で手を組み合わせ、時には立ち、時には座りながら祈りを捧げている姿を表わしている。多くの女性は、宮廷婦人か女神官のような人物を示すらしい丈の高い帽子もしくは“ポロス”をかぶっている。

ユーフラテス河中流域特有の帽子

この頭像は、ユーフラテス河中流域、特にマリで明らかにされたひとつのタイプのかぶり物、ポロスをわかりやすく示している。これは、おそらく上方が丸くなった広口の形をしたヴォリュームある帽子を作るために、継ぎ目のない布で軽い骨組みをおおい、その生地はおそらくフェルトでつくられたであろう。そして、それが額にある水平のベルトで固定されていた。このポロスは、顔の両側と後頭部で豊かな付け毛のような形をして広くなっている。本物の髪の毛は、おそらくポロスの中に封じられ、それが辛うじて額に現われる。この帽子は、貴金属製や貝殻製のイアリングで補われていたが、それらが彫像に保存されていることは稀であった。

宮廷婦人あるいは女神官?

このタイプの帽子は同様に、ポロスをかぶった女性が参列する儀式の場面を連想する、マリの貝殻象眼細工上にも確認される。これは、おそらく女神官か、もしくはある祭儀の間に特別な役を演じたに違いない女性である。これらの女神官、あるいは宮廷夫人は、マリの神殿の中に奉納物として、ポロスをかぶった彼女らの像を建てさせることを心待ちにしていたに違いない。

マリの彫刻:混合素材あるいは創意に富んだ製造

マリでしばしば用いられる素材は、ユーフラテス河の断崖から採掘された石膏であるが、これは湿地での長期滞在に対し耐久性に乏しいもろい素材である。この石の単色は、ラピスと貝殻の象眼で飾られ、またアスファルトは主として眼と眉を引き立たせるものとして使われた。ポロスの婦人の頭は、他の像のように首に設えられたほぞ穴によって身体につなぎ留められたので、別個に制作された。マリ遺跡は、その数量と質により、並外れた彫像コレクションをもたらしている。初期王朝時代、マリの彫刻師の流派は、シュメールと一様の規範を引き継ぎながら、しかし、実にさまざまな姿勢をしていて、このポロスの婦人頭像が示すように、穏やかな微笑でさらに強調されている。

出典

- AMIET Pierre, L'Art antique du Proche-Orient,  L. Mazenod, Paris,1977, p. 360, fig. 278.

- PARROT André, Mission archéologique de Mari. Le Temple d'Ishtar, t. I, Bibliothèque archéologique et historique, LXV, Paris, P. Geuthner, Institut français d'archéologie du Proche-Orient, 1956, pp. 86-87, pl. XXXVII.

- SPYCKET Agnès, La Statuaire du Proche-Orient ancien, coll. "Handbuch der Orientalistik", Band 7, Kunst und Archäologie, Leiden-Köln, E. J. Brill, 1981, p. 113, n 377.

作品データ

  • ポロスをかぶった婦人の頭像

    前2500-2400年頃

    マリ、イシュタル神殿(シリア)

    1933年、パロ発掘

  • 石膏、ピッチ、貝殻象眼の眼

    高さ14.80cm、幅12.60cm、奥行き8.80cm

  • AO 18212, AO 17564

  • 古代オリエント美術

    リシュリュー翼
    1階
    古代メソポタミア:マリ メソポタミア文化の伝播
    展示室1b

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
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開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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