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メダイヨンの壺、または花綱形飾りのギリシア風

© 2007 Musée du Louvre / Martine Beck-Coppola

工芸品
18世紀:新古典主義

執筆:
Muriel Barbier

この装飾用の壺は1765年、装飾芸術の形状に改革が起こっていた時期にセーヴルで制作されたものである。セーヴルの職人たちは新古典主義を、形状だけでなく、古代ギリシア・ローマに着想を得た装飾を選択することにより、自分の作品に取り入れていた。その新時代の作品の中には「メダイヨンの壺」があり、ルーヴルのものはその一つに数えられ、壺を装飾している古代風のメダイヨンは、二人の画家、ジャン=バティスト=エティエンヌ・ジュネ(1789年に死亡)とピエール=ニコラ・ベルトヴァン(1777年に死亡)が作り上げたモティーフである。

革新的な形状

1762年を境に新しい形状が王立セーヴル磁器製作所に登場する。その完全に均整の取れた線は、ロカイユの奇をてらった趣味とは一線を画するものであった。この革新の発端は、元々セーヴル製作所で1747年から彫刻の型の素描士を務めていた、エティエンヌ=モーリス・ファルコネの介入によって説明される。彼の影響は非常に大きいものとなった。新しい壺の数々は、建築や彫刻の装飾意匠からインスピレーションをえている。この「メダイヨンの壺」は数珠球飾りのコンソール型の脚の上に立っている。楕円形で、ブロンズか磁器でできていたと考えられる台座は消失してしまっている。壺の膨らんだ部分は幅の広い、突き出した蛇腹層からなっており、蛇腹層上には二重の雷文のフリーズが通っている。壺の首部分には溝彫り装飾が施され、その上部には丸ひだ装飾が松かさ模様につながる蓋が乗っている。国立セーヴル磁器製作所には、この形のデッサン(作者知れず)と石膏の型が残っている。

新古典主義の装飾

数珠球飾りや柱の縦溝、丸ひだ装飾に雷門といった装飾は、古代の建築に端を発するものであり、前世代のロカイユとは一線を画した新古典主義的な外観を壺に与えている。しかも壺は首部分に左右対称にメダイヨンが配置されており、月桂樹の葉の金鍍金葉飾りがそれぞれを繋いでいる。これらのメダイヨンは、古代風の人物の半面像を、茶色の地に灰色の単色画法で表現しており、その像に古代のカメオに似た風采を与えている。このだまし絵の手法は、1768-1769年にはセーヴルでジャン=バティスト=エティエンヌ・ジュネ(1789年に死亡)よって使われており、その例はワデスドンマナーに所蔵されている「カラッチの壺」に見ることができる。ピエール=ニコラ・ベルタン(1777年に死亡)はこれに似た手法を用いており、そのことからこのルーヴルの壺のメダイヨンが彼の手によるものだとされている。これと同じメダイヨンは1768-1770年製作の「キジバトの壺」(所蔵番号OA10591)や、ワラスコレクション蔵の1772年の「太陽の壺」の装飾に見られ、この手法の流行とその持続した人気を表している。

繰り返し用いられた型

現在、セーヴルで製作されたメダイヨンの壺は9個知られており、空色の地を持つもの一つを除いて、そのすべてが、1763年から使われた「新しい青」色の地である。大きさは2つ存在する。ルーヴル美術館の壺のほかには、ソーミュール美術館、サンクトペテルブルグのエルミタージュ美術館、そしてロンドンのジ・アンティークカンパニーがそれぞれ1個ずつ所有している。残りの5個の「メダイヨンの壺」は個人蔵である。それらすべてが、壺本体と葉飾りの質実剛健な構造を前面に出し強調する、金鍍金加工の技の重要な位置付けを認めている。その重要さは金鍍金工、ブーランジェ(父)の署名の存在がより強調している。

出典

- Un Défi au goût, Catalogue d'exposition, Paris, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1997, p. 92

- Nouvelles Acquisitions du département des Objets d'art 1980-1984, Paris, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1985, pp. 139-142

- GRANDJEAN S., Un nouveau vase néoclassique de Sèvres au Louvre, in Revue du Louvre et des musées de France, Juin 1984, n 3, pp. 193-195

作品データ

  • メダイヨンの壺、または花綱形飾りのギリシア風

    1765年頃

    王立セーヴル磁器製作所、フランス

  • 軟磁器

    高さ30cm、幅24cm

  • 1982年、エリー・ド・ロスチルド男爵夫妻の寄贈

    OA 10908

  • 工芸品

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
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開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

青の彩色印:絡み合った二つのL字;B(金鍍金工ブーランジェ父のサイン)