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メディチの壺

© 2011 Musée du Louvre / Philippe Fuzeau

工芸品
19世紀

執筆:
Barbier Muriel

1824年のセーヴル製陶所展示会の折、ルイ18世は弟のアルトワ伯爵(後のシャルル10世)に、画家ルイ=ベルタン・パラン作でカメオ風の絵付けを施した大きなメディチの壺を贈った。これと対になる壺が1826年に制作され、2つの壺はルーヴル美術館のエトルリアの壺の間を飾っていた。

磁器の展示会で選ばれた贈り物

ルイ18世は、アンシャン・レジーム(旧体制)下の伝統行事、セーヴル製陶所の例年の展示会を復活させた。この機会に王は、家族への新年の贈り物を選ぶことができた。こうして1818年1月の展示会で、ルイ18世は弟のアルトワ伯のために2点の壺を選んでいる。1824年の贈り物はルイ18世から弟への最後の品になるが、これはヤヌス神殿の扉をアウグストゥス帝が閉めたという、古代史からの主題を取り上げた大きなメディチの壺だった。対になる壺が1826年に制作され、こちらは同時代の話題「シャルル10世戴冠式後のパリ入場」を表している。

カメオ風の絵付けの流行

壺の腹部を飾る帯状の部分は、古代のカメオを模した絵付けを専門とするルイ=ベルタン・パランの作品である。この帯状の部分には、古代の2頭立て2輪馬車に座った側面観の君主を中心に人物が集い、場面が壺の回りを一周するように描かれている。おそらく宗教と信仰を表す2人の女性擬人像が、祭壇上の花瓶に生けた百合の花に王冠を捧げており、その周りにも人物が集まっている。カメオ風の絵付けは第一帝政期に非常に高く評価され、王政復古期にもそれは変わらなかった。パランは、ポー城に保管される《アンリ4世礼賛のティーセット》を始めとして、この技法を用いた数点の作品を制作した。

長く続いた新古典主義

第一帝政期以来流行が続く「メディチの」壺の形は、古代の手本に着想を得ている。カメオ風の絵付けが選ばれたのはこの古代趣味の流れに合わせたためで、これによって安価な材料で高価な作品を模倣することができた。ブロンズ装飾が加わることで、この古代美術の影響を受けた作品は完全な形に仕上がっている。たとえば口の部分はパルメットのフリーズ、脚の付け根は月桂樹の葉とパルメットのフリーズ、そして取っ手は縦溝彫で飾られている。セーヴル製陶所では、この「メディチの壺」という形式の流れを汲む作品が後にも制作される。たとえば1825年にシャルル10世が作曲家フランソワ・アドリアン・ボワイエルデューに贈った壺や、1838年にサン・クルー城のディアナの回廊用に送られた壺などがそうである。

作品データ

  • セーヴル製陶所、ルイ=ベルタン・パラン(1758‐1851年)

    メディチの壺

    1826年

    ルーヴル美術館、エトルリアの壺の間

    フランス、セーヴル製陶所

  • 硬磁器、上彫と金めっきを施したブロンズ

    高さ1.28m、幅0.89m

  • ルイ18世より弟、後のシャルル10世へ贈与

    MR XIV 46

  • 工芸品

    リシュリュー翼
    2階
    ルイ18世 ルイ18世の治世下(1814‐1824年)の作品
    展示室76

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

下部に署名:L.B. Parent 1826(L.B.パラン、1826年)