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メディチ形飾壺と飾台

© 1999 RMN / Martine Beck-Coppola

工芸品
19世紀

執筆:
Barbier Muriel

ブレーズ=ルイ・ドアルムは、1791年より工房長として、エナメル塗装の金属板を使った工芸品の制作をした。小品から始めて次第に 大作を手掛ける。政府の奨励を受け,このパリ、マルテル通りの金属板エナメル塗装製作所は、現在ルーヴル美術館所蔵のメディチ形飾壺の他、もう一点、計二点の大型飾壺を制作した。この大型飾壺は、19世紀初頭の新しい素材に対する関心と古代文明への造詣を今日に伝えるものである。

金属板の大壺

技術革新に対する嗜好が種々の素材を用いた大型飾壺を生み出す。この傾向はまずセーヴル磁器製作所にフランス革命前の旧体制下で現れて19世紀全般を通じて見られた。この巨大な造形物に対する嗜好がこの大きい飾壺と飾台を生む。経営難にあったドアルムの再三に渡る要請に答えて内務省は1804年大壺二点を発注する。 金属板エナメル塗装製作所は建築物および家具、室内装飾を対象にしてエナメル塗装、金色エナメル、色絵付けした金属板の工芸品を制作していた。1800年から1804年まで内務大臣であったジャン=アントワーヌ・シャプタル(1756−1832年)は、政府内の室内装飾のための壺のモデルを求め、エジプト形飾壺(ルーヴル所蔵)とメディチ形飾壺を選んだ。その後この壺はチュイリュリー宮殿の皇太子の間に配置された。

古代趣味

この壺のクラーテールと呼ばれる古代ギリシャ、ローマの瓶の形は新古典主義時代に最も流行した。飾台の装飾は古代文様を発想源にしている。本来はマレンゴの戦いとリヴォリの戦いを主題とした、灰色の濃淡で立体感を出した絵画二点と楯に寓話が主題の浮き彫り彫刻で装飾されていた。この浮き彫りは現在ももとの位置にあって二本の刀剣とともに武器飾りを構成している。これらの武器はローマの兵士が使った武器を再現している。そもそもこの壺と飾台のテーマは、ナポレオン・ボナパルトの栄光を讃えるものであったのだ。

王政復古期の修正

ナポレオンを象徴するものは王政復古期には、もう愛好されなかった。壺の装飾は大々的に修正を受けたが、だからといって、古代文明を指向する傾向は失われなかった。絵画二点は、バッカス神の祭と猪狩りをテーマとした、灰色の濃淡で立体感を出したレリーフに換えられた。青銅の装飾も同様に修正を受けて、今日、竪琴とラッパが稲妻の代わりに入り、ナポレオンのNのあった箇所には薔薇文様が入った。壺の把手は月桂樹の葉で飾られていたのが葡萄の房と葉で飾られたバッカス神の頭になった。これらのモチーフが壺の主題を酒の神、バッカスに変えたのである。

出典

6 SAMOYAULT J.-P., Chefs-d'oeuvre en tôle vernie de l'époque consulaire et impériale, in La Revue du Louvre et des musées de France, 1977, 5-6, p. 322.

作品データ

  • メディチ形飾壺と飾台

    1804年

    フランス、パリ、チュイルリー宮、王子の間

    パリ、マルテル通り、金属板エナメル塗装製作所

  • 金属板エナメル塗装

    高さ(台座)1.50m、幅(台座)1.10m

  • LP 3274, LP 3276

  • 工芸品

    リシュリュー翼
    2階
    ジャコブ=デマルテル
    展示室72

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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