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作品 ユピテル神に扮したアンリ4世像

工芸品部門 : ルネサンス

ユピテル神に扮したアンリ4世像

© 2007 Musée du Louvre / Pierre Philibert

工芸品
ルネサンス

執筆:
Sophie Baratte

この小像には、作者の署名が入っているという特色がある。小像は、フランス王アンリ4世(1589-1610年)と、神話上のユピテル神の姿とを融合させたものであり、ユピテル神はその象徴的動物である鷲を伴っている。この像は《女神ユノーに扮したマリー・ド・メディシス》の小像と対になっており、おそらく、王がラヴァイヤックにより暗殺される直前、1600-10年の作と思われる。

ユピテル神に扮したアンリ4世

この像は、対になった《女神ユノーに扮したマリー・ド・メディシス像》と共に、国王夫妻を神話上の神の姿で表した作品である。像の注文は、宗教戦争後のフランス王国の平和回復の一環として、また、王国継承者として異端の王を受け容れ難かった時期のフランスにおける、旧教同盟の動きの中でなされたものである。アンリ4世は1593年に新教を棄て、1594年、シャルトル大聖堂にて聖別を受ける。1600年にはマリー・ド・メディシスと結婚し、1601年、ブルボン王朝の将来を約束する跡取りが生まれるのである。王国の再編成は、ルネサンス期に企てられた大事業の再開を促した。神話主題を用いることは、王の入市式のそれのような一時的装飾において、あるいはルーヴル宮の装飾のような、より持続的な作品中において、一般的となっていた。

彫像の作者

これは、バルテレミ・プリゥールの署名入り彫像として唯一の作品である。プリゥールは墓碑の制作も行っており、そのうちいくつかの作品はルーヴル美術館彫刻部門に保管されている。例えば、大元帥アンヌ・ド・モンモランシー(1569年没)の心臓を収めた墓のために、1571年に注文を受けてブロンズ製の二体の「美徳」擬人像を制作している。またルーヴル美術館は、1582年から1585年の間に制作されたクリストフ・ド・トゥーの墓碑のためのブロンズ製擬人像も所蔵している。プリゥールは1594年、国王付き彫刻家として任命されている。
これら二つの彫像が史料に最初に現れるのは1742年の目録においてであり、それにより、これらの作品がベルシー城の大蒐集室に展示されていたことが明らかになっている。この城の領地はシャルル・ド・マロン(1568-1638年)以来、その直系の家代々の所有であり、この人物は、1608年にはコンセイユ・デタ(国務諮問会議)主任審理官および議長を務め、1613年にはコンセイユ・デタ評定官、また1616年には王妃代理主席検察官をも務めた人物である。しかしながら、17世紀初めにおけるこれら二つのブロンズ像の所有者を明らかにすることはできない。

17世紀初頭の小ブロンズ像芸術

古代以来、決して廃れることのなかったブロンズ像芸術は、15世紀初頭のフィレンツェにおいて華々しく開花し、イタリア彫刻における花形となった。フランソワ1世が心に掛けていたことの一つに、自身のフォンテヌブロー城のために、古代の最も有名な彫刻作品をブロンズで複製することがあった。そこで、イタリアにおけると同様、フランスでも、家具や、識者の書斎などを飾るためのブロンズ製小像が制作されるのであるが、その多くは作者未詳であった。王付き彫刻家であったバルテレミ・プリゥールの場合、1583年および1611年の二つの作品目録が残されており、そのアトリエには厖大な数の、多種多様な主題による小像が存在したことが明らかになっている。したがって、この大彫刻家が小型彫像のモデリングもしたことが分かったのであるが、田園風あるいは日常的情景等の主題を扱った小像の数の多さや、作品の芸術的な質に違いが見られることから、そこに他のブロンズ鑄造工が関わっていたと考えねばならない。これらの鑄造工の存在は史料によっても確認されており、このようにして、バルテレミ・プリゥールが彫塑し、そしておそらくは最初の像を鑄造したと思われる諸主題が、17世紀前半にわたって広まることになったと考えられるのである。

作品データ

  • 1536年バルテレミ・プリゥール - ベルズィユー(マルヌ県)- 1611年パリ

    ユピテル神に扮したアンリ4世像

    1608年頃

    パリ

  • 褐色の錆を呈したブロンズ、鑞型法による鑄

    高さ63.50 cm、幅31 cm、奥行き29 cm

  • 1986年取得

    OA 11054

  • 工芸品

    リシュリュー翼
    2階
    アンリ4世
    展示室31

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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