Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>ラクダの炉端用具

作品 ラクダの炉端用具

工芸品部門 : 18世紀:新古典主義

ラクダの炉端用具

© 2007 RMN / Martine Beck-Coppola

工芸品
18世紀:新古典主義

執筆:
Muriel Barbier

2つの薪台からなる、暖炉の装飾品のことを「Feu」(火)と呼び、それには金鍍金ブロンズが施されることが多い。このFeu、すなわち炉端用具は、直方体の台座に寝そべった2頭のラクダからなっており、青味がかった地に唐草模様が施されている。この2台の薪台は、フォンテーヌブローのマリー=アントワネットのトルコ閨房のために制作された。非常に独創的なこの作品は、ルイ16世治世の後期に宮廷で流行した、トルコ趣味を思い起こさせるものである。

フォンテーヌブローのマリー=アントワネットの閨房

1776年秋、宮廷がフォンテーヌブローに移動旅行をした際に、王妃マリー=アントワネットは、マリー=レクズィンスカの時代の様子をそのまま残した内殿の居室を見てがっかりしたという。ヴェルサイユに戻り、義理の弟、アルトワ伯の新しいトルコ風の私室を見た王妃は、それにたいそう感嘆した。スレイマン大帝の2人の息子の悲劇を描いた『ムスタファとゼアンギール』をたいへん気に入っていた彼女は、ルソー兄弟に、フォンテーヌブローに天井の低いトルコ風の閨房をつくるよう依頼した。装飾用のブロンズはピエール・グティエールに依頼された。現在そこには漆喰と暖炉が残るのみだが、この部屋はたいへん独創的な装飾がなされていたにちがいないだろう。ルーヴルには、この部屋にあった炉端用具のほかに、サヴォンヌリー織の絨毯が所蔵されているが、一度もそこに置かれたことはないようである。「トルコ趣味」は王の周辺の人物に人気があった。アルトワ伯はヴェルサイユにトルコ風の私室を2部屋つくらせ、マリー=アントワネットはフォンテーヌブローに1部屋、そして王の妹エリザベート王女も、自分用にトルコ風の部屋を1室モントルイユ城に所有していた。彼らは皆、東洋の物語が伝えるオスマン帝国の享楽的な容貌に魅せられていたのである。

ブロンズ職人の洗練された腕

ピエール・グティエールは何度か宮廷から仕事の依頼を受けているが、この炉端用具の制作に際してお呼びがかかったのも彼だった。彼は、その他に類を見ない技術をもって生みだす独創性をおおいに発揮した。ラクダの描写は確かに自然ではないにしろ、彫金細工で毛並みや、小さな引き具の細部も表現されている。ラクダの乗っている台座は、漆喰と同じ玉飾りに縁取られている。台座の表面は「水の色」と呼ばれる青色の地で、内部には金箔を張り、彫金をした透かし彫りの唐草模様と、リボンを結んだ鐘が施されている。これらの装飾は閨房の漆喰にも見受けられる。この「水の色」は、小さな鉄の板の上で作り出されるものであるが、異なった材質間での表現の可能性を広めることから、ルイ16世治下では非常に好まれていた。部屋の中の調度品の一つ一つが全体にうまく統合されなければならず、グティエールはこの炉端用具を、部屋の豊かな装飾に見事に調和させた。

出典

BAULEZ C., "Histoire du goût : le goût turc", in L'Objet d'art, n 2, décembre 1987.

作品データ

  • ピエール・グティエール(1732年-1812-1814年頃)

    ラクダの炉端用具

    1778年

    マリー=アントワネットのトルコ閨房、フォンテーヌブロー、フランス

    フランス、パリ

  • 彫金・金鍍金ブロンズ

    高さ34cm、幅25cm

  • 1901年、国有家具調度品管理所より寄託

    OA 5260

  • 工芸品

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する

作品の補足情報