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ラピスラズリの舟形杯

© 1993 RMN / Daniel Arnaudet

工芸品
17世紀

執筆:
Barbier Muriel

この堂々たるラピスラズリの舟形杯は、1673年頃にルイ14世のコレクションに入った。舟形の杯部分は16世紀イタリアの作品である。金具は1670年頃にパリで制作された。この金具にはエマイユ(七宝)を用いた金銀細工の工房、通称「白と緑」工房から通称「白と薔薇色」工房への変遷が現れている。この舟形杯は、宝石細工の面でも金銀細工の面でも目をみはる出来栄えを示しており、この流れを汲む作品が数多く生み出され、また模作が何度も作られた。

ラピスラズリの杯部分

舟形の杯部分は4片のラピスラズリで構成されている。ラピスラズリは群青色の準貴石である。杯部分がかなり大きいため、一方の側面の縁にラピスラズリの大きな三角形の一片を加えて補う必要があった。この杯は非常に厚く、縁は厚さ1cmにも達する。外側には陰刻で丸ひだ装飾が施され、後部はごく浅い浮彫でアカンサスの大きな葉が彫られている。脚を構成する手摺子はやや扁平だが、これは小壜を再利用したものだろう。この手摺子は刳形のついた楕円形の装飾につながっている。楕円形で裏面がやや凹んだ台座も、網形装飾のある丸ひだ装飾で飾られている。

エマイユを施した金の金具

3つの穴の存在から、石の細工と同時代に制作された別の金具があったことがわかる。現在の金具は1670年代の作で、金めっきした銀とエマイユを施した金を組み合わせたものである。ここには通称「白と緑」工房から通称「白と薔薇色」工房への変遷が現れている。事実、黒い種子で飾られた葉と手摺子のサテュロスの2つの面は、「白と緑」工房の金具を想起させるが、逆に白とピンクの不透明エマイユの装飾は「白と薔薇色」工房の金具を思わせる。これはエマイユを施した金の装飾で、先端を折り返すことで金具に取り付けてある。装飾は、果物と花をあしらったきわめて自然主義的な花輪飾りで構成されている。おそらく金銀細工師フランソワ・ル・フェーヴルの『花の図案集』に着想を得ているが、この図案集はバルタザール・モンコルネの版画で1635年頃にパリで出版されたものである。後部では、サテュロスの頭が支える貝にネプトゥヌスが座っているが、このネプトゥヌスは前部に置かれて杯を引くサメの舵をとるため、手綱を握っていたに違いない。

後世への影響

ジュール・ジャックマールは、この堂々たる舟形杯をアンリ・バルベ・ド・ジュイのために描いており、この素描は現在ルーヴル美術館の素描・版画部門に保存されている。この舟形杯はまた、シャルル・ジローの絵画《ルーヴル宮の帝国美術館局局長ニューヴェルケルク伯爵の執務室内》(1859年)の中央にも描かれている。南仏イエール市立美術館所蔵のブレーズ=アレクサンドル・デゴッフ作の静物画には、金具の一部が描かれている。そして1868年にはシャルル・デュロンがこの舟形杯の金銀細工による模作を制作し、これは個人蔵となっている。また青い磁器と金めっきしたブロンズによる模作も存在し、こちらはワイト島にあるオズボーン・ハウスに所蔵されている。

出典

ALCOUFFE Daniel, Les Gemmes de la Couronne, Editions de la Réunion des musées nationaux, 2001, p. 432-433.

作品データ

  • ラピスラズリの舟形杯

    石:16世紀、金具:1670年頃

    王室コレクション

    石:イタリア、金具:フランス、パリ

  • ラピスラズリ、金めっきした銀、エマイユ(七宝)を施した金

    高さ41.5cm、幅37.5cm、奥行き18.5cm

  • MR 262

  • 工芸品

    ドゥノン翼
    2階
    アポロンのギャラリー
    展示室66

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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