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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>ラメセス2世の名を刻んだ胸飾り
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ラメセス2世の名を刻んだ胸飾り
©1987 RMN / Les frères Chuzeville
古代エジプト美術
新王国時代(前1550-前1069年頃)
ラメセス2世の名を刻んだ胸飾りは、1852年に、オーギュスト・マリエットが発掘したサッカラのセラペウムから出土した。牡牛アピス神の墳墓にあった棺の下から発見されたもので、神殿の塔門を模した形をなし、透かし彫りやクロワゾネの技法が駆使されている。このタイプの宝飾品は、第12王朝中頃(紀元前1850年頃)にはよく見かけるものになった。塔門の形の内側に彫られた女神の図像は護符であり、胸飾りをつけた人を守ると信じられていた。
念には念を
エジプトコーニス(エジプト様式の軒蛇腹)が上部に備えられた塔門の内側には、ハゲワシとコブラが並んで、一対の翼を広げている。これは、上エジプトの女神ネクベト(ハゲワシ)と下エジプトの女神ウアジェト(コブラ)、つまりエジプトの守護神を表している。その上方に付いている、牡羊の頭部を持った鳥は、太陽神を表し、同様に翼を広げている。最上部には、ラメセス2世の即位名が記されたカルトゥーシュ(王名を囲む長楕円形の縄)が配置され、すでに装飾が多いこの構図に重い感じを与えている。長方形の枠の下部の両隅には、オシリス神の蘇生と安定を象徴するジェド柱が一本ずつ配置され、隅の空間を埋めている。
豪華な宝飾品
胸飾りに使用されている素材を分析した結果、銀(62%)と金(35%)の合金に銅が少量混ざった、エレクトラムであることが判明した。裏面は、薄い金属板に彫りが施され簡単に装飾されているが、表面にはクロワゾネが施されている。金属板の薄い仕切りで囲まれた窪みには、色の付いたガラスが嵌め込まれており、トルコ石やカーネリアン、おそらくラピスラズリなどの半貴石を模倣したものと思われる。ガラスの色は、時と伴に色あせてしまったので、元来の色彩の調和を評価するのは難しい。
粗雑な仕上げ
このような礼拝堂の形を透かし彫りにした胸飾りは、数多く存在する。最も古いものは、センウセレト3世(前1862-前1843年、第12王朝)の治世下まで遡る。初期のものは、ナオス(祠堂)の形をしており、最も洗練されている。装飾の構図はすっきりとして調和がとれており、半貴石の破片を使った象嵌細工は丁寧に施され、完璧に仕上がっている。それに対し、この胸飾りの装飾は、繊細さに欠け、象嵌細工の素材も高価なものは使用されていない。しかしながら、ラメセス朝時代の金銀細工の作例は少ないので、当時の金銀細工を表す貴重な作品であると言える。
出典
G. ANDREU, M. H. RUTSCHOWSCAYA, C. ZIEGLER, L'Egypte au Louvre, Hachette, Paris, 1997, p. 146-147, notice n 67Catalogue de l'exposition Gold der Pharaonen, Vienne, 2001, p. 92-93, notice n 99.
Ch. Ziegler, "l'Egypte pharaonique : l'exemple des bijoux du Sérapeum", Actes du colloque Cornaline et pierres précieuses. La Méditerranée, de l'Antiquité à l'Islam, Paris, 1999, p. 15-41
Catalogue de l'exposition Egyptomania, Paris, 1993, p. 352-353
H.W. Müller et E. Thiem, L'Or de l'Egypte ancienne, Paris, 2000, p. 196, fig. 414
Connaissance des Arts Hors série, 1995, n 68, p. 22-23, pl. 19-20, commentaires des analyses du centre de Recherche et de Restauration des Musées de France.
Le Monde de la Bible, 1992, n 78, p. 47, fig. 50
作品データ
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ラメセス2世の名を刻んだ胸飾り
新王国時代、第19王朝、ラメセス2世(前1279-前1213年)
エジプト、サッカラ、セラペウム出土
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エレクトラム、着色ガラス、クロワゾネに嵌め込み
高さ13.5cm、幅15.7cm、厚み0.25cm
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1852年に発掘の分配分としてエジプト政府から寄贈
E 79
来館情報
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)
休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
