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作品 リルボンヌのアポロン

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : ローマ美術

リルボンヌのアポロン

© 1997 RMN / Hervé Lewandowski

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
ローマ美術

執筆:
Astier Marie-Bénédicte

1823年にリルボンヌの古代劇場付近で発見された、この作品はガリアに保存されている、最も大きな神を象ったブロンズ彫刻である。健康を司る神とされていたアポロンは、左手に竪琴を持っていた。それは特にガリア北部と中央東部で多く見られる構図である。この像は、その均整、バランス、髪型から、前4世紀のギリシア作品がガロ・ロマンの彫刻家に及ぼした強い影響が認められる。

リルボンヌのアポロンの苦難と修復

この金めっきを張られたブロンズ像は1823年7月24日、セーヌ・マリティム県のルーアン市近郊、リルボンヌの古代劇場付近にて発見された。その後イギリスに渡り、この作品を大英博物館に売却しようと願っていたロンドンの収集家、サムエル・ウッドバーンの下で30年間過ごした後、1853年フランス政府に買い取られ、ルーヴル美術館のコレクションに加わった。このアポロン神を模った彫刻は、蝋型空洞鋳造の技術でいくつかの部分に分けて制作された。この作品はおそらく古代より繰り返し修復されてきたと思われる。ブロンズ表面にある多数の修復の痕は、金箔を張って施された金めっきの存在を説明するのだろう。この金箔が付けられた年代を特定することは難しいが、この作品はおそらく鋳造の際に最初の金箔が張られ、帝政ローマ時代末期に二度目の金箔が施されたと考えられる。

ガリアでのアポロン信仰

リルボンヌのアポロンは、ガリアで保存されているブロンズ像の中で最も大きな作品のひとつである。この神は全裸の青年の姿で、左手には今日では紛失してしまった竪琴を持っていた。この構図はこの種の奉納用肖像が大量に発見されたガリア北部、中央東部にて特に高く評価されていた。アポロンは健康の神とみなされ、病を治す神として、時には、その名が特定されていない他の多数の当地の神々と同化されている。それは、おそらくアマルコリタヌス、ベレヌス、ボルヴォ、コブルドゥリタウス、グランヌス、モリタスグス、ヴィンドンヌス、ヴィロトゥティスなどである。アポロン信仰は、ガロ・ロマンの多くの神殿にて確認されており、それらは療養効果のある源泉の付近に位置することもある。

ギリシアの模範作品から着想を得たガロ・ロマンの作品

その均整、バランス、髪型から、リルボンヌの神像は、ギリシア作品がガロ・ロマンの彫刻家に及ぼした影響を示している。現在のリヨンに当たるルグドゥヌムの地方にて、紀元2世紀に制作されたこの作品は、古典的伝統に大きく影響を受けている。この彫刻は前5世紀中頃にポリュクレイトスによって作り上げられたコントラポストを取り入れ、プラクシリテレス、エウフラノル、スコパスなどの彫刻家により前4世紀に制作された、ほとんど青少年の面影を残す男性像の形を反映している。
この作品はリュシッポスの作品が持つ縦長のカノンと、故意に小さくした頭をも採用している。この神像の姿勢と象徴もまた、ギリシア美術のレパートリーから借用されている。

出典

B. Tailliez, "Trente ans d'histoire de l'Apollon de Lillebonne", Revue du Louvre et des musées de France, 1982, 2, p. 81-88, fig. 1, 3-6.
N. Duval, "L'Apollon de Lillebonne de l'abbé Cochet à nos jours, tribulations et restaurations", Centenaire de l'abbé Cochet, 1975, Actes du colloque international d'archéologie, Rouen, 1978, p. 265-286.
P. Zanker, Klassizistische Statuen, Mainz, 1974, p. 103-104, n 6.
E. Espérandieu, H. Rolland, Bronzes antiques de la Seine-Maritime, XIIIe supplément à Gallia, 1959, p. 24-25, n 10, pl. 3-5.

作品データ

  • リルボンヌのアポロン

    紀元2世紀

    リルボンヌ、セーヌ・マリティム県(フランス)、

    ガリア、ルグドネンシス

  • ブロンズ空洞鋳造、金めっき

    高さ1.94m

  • 1853年購入

    Br 37

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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