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三角竪琴

© Musée du Louvre/C. Décamps

古代エジプト美術
日常生活の品々

執筆:
Varry Sylvie

竪琴はエジプト人が最も好んだ楽器の一つで、古王国時代からすでに絵画や浮彫などに描かれている。しかし、この作例のような三角琴は、新王国時代以降にしか出現していない。共鳴箱が縦についた角のあるタイプの竪琴は、オリエントを起源としている。ルーヴル美術館の作例は、このタイプの竪琴の中で、唯一良く保存されているものである。

ほぼ無傷の古代楽器

きわめて保存状態の良いこの大型の竪琴は、三角琴あるいは角型タイプの竪琴に分類されている。この竪琴は、レバノンスギでできた共鳴箱、カイガンショウでできた緒止め板と21個の糸巻きからなっている。明るい糸巻きと黒っぽい糸巻きが交互に緒止め板にはめられており、そのそれぞれに弦の先端が巻かれている。他方の端は、共鳴箱に挿し込まれた細い棒に繋がれていて、弦が張れるようになっている。緑色の革に包まれている共鳴箱の頂は、小さい板で塞がれ、板の上には革を切り取ってできた不死鳥の装飾がスイレンの花の間に施されている。

知られていない音楽

エジプトのすべての竪琴がそうであるように、この竪琴も縦に長い竪琴である。楽士は、これを垂直に持ち、木製の フレームを胸に押しつけ、指で弦を爪弾いて演奏した。弦は近代のものに張りかえられているが、おそらく元来は、動物の腸で作られていたのではないかと思われる。エジプト音楽は音譜も存在せず、本来の弦の直径や張りの強さなども不明なので、この楽器で演奏された音楽がどのようなものであったのか、正確には分からない。しかし、複製で試した限り、音域は広く、音色は低くこもっていたと推測できる。弦を吊り下げる細い棒に入った切り目の数は、緒止め板にはめられた糸まきの数より多いことから、この竪琴が念入りに調律されていたことが分かる。

エジプト人の好んだ楽器

エジプト人に愛された楽器、竪琴は、古王国時代初頭からすでに使われていた。マスタバ墓に描かれた竪琴は、アーチ形で弦の数が少なく、湾曲した長い棹でできていた。一方、角型タイプの竪琴は紀元前第2千年紀にオリエントで発明され、エジプトには新王国時代になってから現れるようになった。この2つのタイプの竪琴には、多種多様な形があり、様々な装飾が施されている。
この楽器の人気はグレコ=ローマン時代になっても上昇し続け、暮らしの中では、墳墓の装飾に描かれているように、舞いや歌の伴奏に用いられ、信仰の領域では、神々に捧げる祈りの伴奏に使われていた。

出典

- ANDREU G., RUTSCHOWSCAYA M.-H., ZIEGLER C., L’Egypte ancienne au Louvre, Hachette, Paris, 1997, notice 85.

- ZIEGLER C., Musée du Louvre, Département des Antiquités Egyptiennes – Catalogue des instruments de musique égyptiens, Editions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 1979,  notice n° 122.

作品データ

  • 三角竪琴

    新王国時代以降、紀元前1069-332年

  • カイガンショウの木、レバノン杉、着色された革、近代の弦

    高さ1.10m 長さ0.705m

  • 1826年、ヘンリー・ソールト・コレクションより購入

    N 1441

  • 古代エジプト美術

    シュリー翼
    1階
    余暇:音楽と遊び
    展示室10

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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