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作品 人間の姿をした竜-蛇の合成小像

古代オリエント美術部門 : イラン

人間の姿をした竜-蛇の合成小像

© 1993 RMN / René-Gabriel Ojéda

古代オリエント美術
イラン

執筆:
Agnès Benoit

金瘡者(きんそうしゃ、刀や槍など金属製の武器で受けた傷のある人物、フランス語でバラフレ)は、人間の姿をした竜―蛇である。彼らは中央アジアの神話に属し、地下界の悪意ある力に化身する。彼らの力を統制するため、彼らを殺さず沈黙に追い込み、そして横切った傷跡が右頬に科せられる。このようにして隷属下に置かれた彼らは、有益になることができる。

不確かな由来

バラフレの小像は、極限られた数しか存在していなく、もっぱら4個の完全な用例と断片的な3個だけが知られている。これらの作品は、イランのファールズ地方で、現在のシーラーズ市のすぐ近くで発見されたとみなされていが、この言明は疑いしかねない。なぜならば、まずこの作品は、伝承にしかよりどころにしていないということ、次にこの小規模の像製作術は、その素材の選択と組み立て式の特長から、3千年紀を通して、バクトリアからマルギアナへ広がるオクソス文明の石製彫刻に非常に類似しているからである。この文明は、緑泥岩製、凍石製また方解石製の多数の王女像を製作した。

バラフレ(金瘡者)の説明

バラフレは、バクトリアの王女像と同じように、二色の石材を用いた小像であるが、緑泥岩と方解石の使用が逆になっている。バラフレの身体は、化身する竜の蛇類の性格を表す蛇の鱗で覆われて緑色をして、腰巻は白色をしているほかに、ふたつの明るい色彩効果として、目と下唇に極めて小さい象嵌(ぞうがん)細工が現れる。それらは、おそらく貝殻片であるとことを伝える、炭酸カルシウムを成す。頭部には、隕石鉄製のヘアーバンドが締められて、額のところに角を差すために開けられた小さい穴がある。他の3個の完全な同類の像と同じように、ルーヴルの1例は、腕の下に壺を抱えている。この壺は、おそらく彼の邪悪な人柄が自分のために留め置いていた、恵み水が入っていたに違いない。バラフレの腕力は、力瘤(こぶ)によって非常に強調された筋肉で表され、彼の表現のがさつさは、首がないことで再び強調されている。

主要な女神とのつながり

バラフレが顔の斜めつけている瘢痕(はんこん)は、それに因みニックネームをつけられているが、人間の上に君臨して彼らの紛争を統治する中央アジアの神話の主要な女神に及ぼす支配の目印である。確かにこの傷跡は、竜の邪悪な力を祓う魔除けの機能を果たしている。穴があいた2本の筋肉とほかにもそれがあいた唇は、別の支配のしるしである。穴のある場所は、話すのを妨げるために打たれた、人物を黙らせる釘がしかるべき場所に一致している。こうして取り押さえられ支配されたバラフレは、殺されることなく邪悪な力を失った。
竜は、メソポタミアから極東にかけてのオリエント神話の古い題材に属している。彼らは原始的な力と自然の太古の力を象徴している。彼らは稀にしか人間の姿をとらず、むしろ獅子や蛇または猛禽などのような猛獣の外観を装っている。

出典

- BENOIT Agnès, Art et Archéologie : les civilisations du Proche-Orient ancien, Paris, 2003, pp. 314-317.

GHIRSHMAN Roman, "Notes iraniennes XII. Statuettes élamites archaïques du Fars (Iran)", in Artibus Asiae, 26, 1963, pp. 151-160. 

- NAGEL Wolfram, "Westmakkanische Rundplastik", in Berliner Jahrbuch für Vor- und Frühgeschichte 8, 1968, pp. 110-111 et pp. 104-119.

作品データ

  • 人間の姿をした竜-蛇の合成小像

    紀元前3千年紀末または2千年紀

    イラン、シーラーズ地方(?)

  • 丸彫り彫刻、緑泥岩、方解石、隕石鉄、貝殻(?)

    高さ12cm、幅5cm

  • 1961年、取得

    Le Balafré

    AO 21104

  • 古代オリエント美術

    リシュリュー翼
    1階
    イランとバクトリア:紀元前3千年紀‐紀元前2千年紀初頭
    展示室9

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
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開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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