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作品 十字架から降ろされたキリスト

彫刻部門 : 中世のフランス

十字架から降ろされたキリスト

© RMN (Musée du Louvre) / Stéphane Maréchalle

彫刻
中世のフランス

執筆:
Jean-René GABORIT

右腕が大きく傾いていることから(左腕は復元)、この像が十字架上のキリストではなく、十字架から降ろされたキリストを表したものだとわかる。閉じた目を見ればイエスが死んでいるのは明らかだが、表現は決して写実的ではない。もともと、頭部には(おそらく金属製の)高さのある冠を頂いており、神の国の王であることを示していた。この像のかなり細長いポロポーションと衣襞の二重の線は、ロマネスク時代を特徴づける。

十字架降架

十字架降架の表現は、そう頻繁には見られないものの、12、13世紀にも確かに存在する。登場人物の数はいろいろだが、ポリクロミー〔多色彩色〕をほどこした木彫群像の形をとることが多い。ニコデモとアリマタヤのヨセフによって完全に、あるいは一部だけ十字架の釘を抜かれたキリスト、ごく例外的には聖母と聖ヨハネ、それに2人の盗賊、女弟子たち、ときには天使が表される。こうした群像のある程度よく揃った初期の作例は、スペイン北部にある。似たような構成はイタリア中部にも認められるが、キリストの単独像だけに単純化されていることもあり、大部分は13世紀第2、第3四半期の作である。

スペインの作品群に近い図像

ルーヴル美術館所蔵の《十字架から降ろされたキリスト》は、知られる限りどの作例よりも古く、フランスにもこの種の群像が存在したことを物語っている。右手だけ釘を抜かれている点に注目すると、図像学的にはスペインの作品群に近い。ニコデモが左手の釘を抜いているところが表現されていた可能性もある。おそらくフルミゲール(ピレネー・ゾリアンタル県)の教会に残るキリスト像が、(ほとんど現存しない)フランスの作例とスペインの作品群とをつなぐ鎖の輪だと考えるべきかもしれない。

フランス中部の彫刻

間違いなくブルゴーニュ地方の(あるいはブルゴーニュで修業をした)彫刻家が制作したとはいえ、ルーヴルのキリスト像はフランス中部に由来する。これまで、12世紀第2四半期のロマネスク彫刻、とくにオータンのマエスタ〔荘厳の聖母〕像(現在はニューヨークのメトロポリタン美術館別館ザ・クロイスターズ所蔵)との類似が指摘されてきた。しかし、確かにこの作品より後代(12世紀後半)の作とはいえ、オーヴェルニュ地方やヴレー地方のキリスト像とも、国立中世美術館(クリュニー美術館)が現在所蔵する、おそらくもとは十字架降架の像であった右腕の動くキリスト像とも、まるで様式的な類似点がない。

作品データ

  • 十字架から降ろされたキリスト

    12世紀第2四半期

    ブルゴーニュ

  • 楓材に彩色、金鍍金

    高さ1.55m、幅1.68m、奥行き0.30m

  • 1878年以前にパリのルイ・クラジョ・コレクションに加わる1895年12月17日の法令によりルイ・クラジョより寄贈

    R.F. 1082

  • 彫刻

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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