Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>塩入れ

塩入れ

© 2000 RMN / Jean-Gilles Berizzi

工芸品
中世

執筆:
Muriel Barbier

この小型の塩入れは1681-1684年の間に、大変な宝石愛好家であったルイ14世のコレクションに加わった。オリジナルの金具を保存し、同国王のコレクションに入った15世紀の作品としては貴重なものである。金具は非常に洗練され、ゴシック期特有の装飾を示している。

中世における塩入れの役割

中世、塩入れは決まって食卓に置かれるものだった。塩がもつ宗教的な象徴性と結びついて、特別で複雑な役割をもっていたのである。実際、塩は神と人々の契約を表し、塩入れは食卓に神性が宿ることを象徴した。塩入れは聖体容器の形をとることが多く、容器の質とその中身である塩の重要性とが釣りあっていなければならなかった。事実塩入れは、ルーヴル所蔵の本作品がよく示しているように、大変豪華に装飾されている。中でも大貴族が所蔵していた塩入れは見事だった。そうしたことから、塩入れは食卓での上座を示すようになった。

中世の金具

瑪瑙の小杯は、中世のままの金具に嵌められている。杯の内側底部には、かつてエナメルをほどこされていたと思しき小穴のあいた金の小円盤があり、外側には刳型をつけた3本の留め具があって、これらにより杯はしっかりと固定されている。杯の下縁には金の花綱装飾がほどこされ、そこに8つガーゴイル〔ゴシック建築によく見られる怪獣をかたどった雨水落し〕があったが、そのうち4つが残っている。杯を中心で支える1本の柱には、3つのガーゴイルと6つの小塔が載っている。そうして形作られた壁龕には、淡いピンク色のエナメルを塗った金の子供の像がある。多面形の基部には複雑な線細工がほどこされ、“SE”という頭文字が茶色と黒色のエナメルで3箇所に、真珠と交互に金で6箇所に繰り返されている。この基部は6つの小塔と6つのガーゴイルで飾られている。このように建築を模した装飾は、ゴシック期の金銀細工に特徴的なものである。

関連作品

ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館に所蔵される蛇紋石の水差しとこの塩入れの他には、ルイ14世のコレクションの中で中世の金具が保存されている作品はない。他にも、同じような形で瑪瑙または碧玉製の、蓋と多面体の脚部をもつ小型の塩入れが数多く知られている。そもそもルーヴルの塩入れには金の蓋がついていたが、失われてしまった。モデナのエステンセ美術館には2つ一組の塩入れがある。ルイ14世はこれと同じタイプの小型塩入れを2つ所蔵していたが、それらは水晶製である。これらの塩入れはすべて、ひとまとまりの作品群ととらえることができ、この品がいかに成功を収めたかを物語っている。ルイ14世がこの塩入れを入手した年代(1681-1684年の間)は知られているが、 “SE”という頭文字で示された人物が誰なのかは、残念ながら不明である。

出典

- ALCOUFFE Daniel, Les Gemmes de la Couronne, Editions de la Réunion des musées nationaux, 2001, p. 179-180.

作品データ

  • 塩入れ

    15世紀

    ルイ14世のコレクション

    フランス

  • 花瑪瑙または花碧玉、金にエナメル、真

    高さ10.3cm、直径4.9cm、厚さ0.35cm、直径(金具)7.8cm

  • MR 119

  • 工芸品

    リシュリュー翼
    2階
    シャルル5世の王笏
    展示室4

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する

作品の補足情報

金で6箇所、エナメルを塗った金で3箇所に記されている頭文字:SE基部裏に記されている数字:420(1791年作成の目録番号)