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作品 奉納用板

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

奉納用板

© 1993 RMN / Hervé Lewandowski

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

執筆:
Kardianou-Michel Alexandra

千枚以上の奉納板が、コリントス付近のペンテスコウピアという場所にて発見された。吊るすための穴が開いたものもある、長方形の、異なった大きさのこれらの板は、木の枝に掛けられていたとも考えられる。このピナックスの上には、壺製作の2工程が描かれている。オニュモンは採石場にて、つるはしを使い粘土を採集している。別の面では、通気口を閉めるための鉤竿を手にした陶工が炉の前にいる。

ペンテスコウピアで発見された板

ペンテスコウピアの遺跡は、コリントスの南西2.5kmに位置する。1879年の夏期の偶然の発見は、千枚以上の板や、絵の具で装飾された破片を出土させた。そのうちの16枚はルーヴル美術館に、残りベルリンの博物館に保管されている。1905年より約250の破片がコリントスの博物館に加えられた。長方形の、異なった大きさと質の板(ピナケス)は、クリーム色の泥漿で塗られた白い粘土製である。その一部は一面のみが描かれている。黒い絵の具での装飾は、紫や白色で浮き立たせられており、細部は線刻にて強調されている。これらの奉納品は、時に2つの吊るし穴が開けられている。これらは、洞窟またはポセイドンに捧げられた、田舎の神殿近くの木の枝に、掛けられていたか、置かれていた。というのも、同じ場所にこれほど多く集中する奉納品を説明する、アルカイック時代の建造物や墓所が、この地において今日までひとつも出土してはいないからである。これらの板は頻繁に、壺に表現され、ヘルメス像に結び付けられ、神殿や、木に掛け紐を使い吊るされた。ペンテスコウピアで発見されたこのような奉納品は、他にも存在する。コリントスの陶工の地区であるペラコラ、そしてエピダウロス、アテネなどでも、これらの奉納品は、発見された。異なる様式は、それらをかなり容易に年代特定することを可能にし、この崇拝の相対的な寿命の長さを証明している。この様な板の制作は、紀元前7世紀から500年頃まで続いた。 

装飾

この奉納板で最も頻繁に表現された神は、ポセイドンである。彼は何度かアンフィトリテに伴われることもあり、アルカイック時代の彫像を思い浮かばせる、神像独特の姿でみつまたの矛を持ち、戦車の上に頻繁に表現されている。これらの板には、アテナやヘルメスの姿も見受けられる。しかしながら神話の場面はどちらかというと珍しい。騎士や戦士、航海の場面なども、そこには存在する。粘土の採集、陶車の近くでの仕事、炉の前での焼成の監視などの、陶工の活動に関連した場面は、多く見かけられる。紀元前6世紀の、コリントスアルファベットにて絵の具で書かれた名をもつ複数の板は、これらの奉納の対象となる神々の名を示している。そして奉納者の名も見受けられるこれらの板には、地元の陶工や画家の名前も存在する。その例として、ルーヴル美術館のあるピナックスは、ミロニダスの画家が自ら制作した、奉納品を捧げていることを伝えている。 

陶工の工房

この作品には、壺制作の2つの工程が表現されている。記載された文字がその名を示すオニィモンは、採石場にて、つるはしを使い粘土を採集している。別の面では、通気口を閉めるための鉤竿を手にした陶工が炉の前にいる。
4枚の完全な状態の板を含む18枚の板は、陶工の炉を表現している。それらは全て円形で小型である。通気口をもつ穹窿は煙を排出するため開いており、なかの壺を炎に包む。陶工は天井から炉の空間を埋めてゆく。それが一杯になったら、焼成の段階により開放が自在な通気口を残し、穹窿のつくりを締めくくる。焼成後は、焼きあがった壺を外に出すため穹窿の一部が破壊される。

出典

DENOYELLE Martine, Chefs d'oeuvres de la céramique grecque dans les collections du Louvre, 1994, p. 40, n 15.
Feuillet pédagogique : DENOYELLE M. : La fabrication des vases antiques, N 3/08
CUOMO DI CAPRIO Ninina, Pottery Kilns on Pinakes from Corinth, in Ancient Greek and Related Pottery, Proceedings of the International Vase Symposium 5, Amsterdam, 1984, pp. 72-82.

作品データ

  • ソルディス(陶工)

    奉納用板

    アルカイック時代、紀元前600‐575年

    ペンテスコウピア(コリントス付近、ギリシア)

    コリントス(ギリシア)

  • 陶土、釉薬、輪郭の素描、線刻、赤色の加筆

    高さ7.20cm、幅10cm、厚み0.70cm

  • 1881年購入

    MNB 2858

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    ギャラリー・カンパーナII 黒像式ギリシャ陶器
    展示室41

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

各面に黒字で固有名詞が記載されている:オニィモンとソルディス