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作品 女性の仮面

古代エジプト美術部門 : ローマ支配時代のエジプト(前30年-紀元392年)

女性の仮面

© 1993 Musée du Louvre / Christian Larrieu

古代エジプト美術
ローマ支配時代のエジプト(前30年-紀元392年)

執筆:
Cortopassi Roberta

この仮面は、ギリシア人独特な顔をした女性を表している。元来は多彩色に覆われ、ミイラの顔の上に置かれたものである。塑造で内側が空洞タイプの仮面は、ローマ支配時代になってファラオの仮面の代わりとして登場する。木の板に描かれた「ミイラ肖像画」と同様な役割を果たしていた。

ギリシア人の顔

仮面の顎の下は破損しているものの、両耳と顔面と頭部の一部分は、今日も本来の形のままで残っている。唇の端にいくつかの赤い跡が残っている以外は、肌に施されていた多彩色は完全に消えてしまっている。それに対し、髪の毛の黒色はよく保存されている。ギリシア人独特な顔で、完璧な卵形の顔、まっすぐな鼻、ほのかに微笑みをたたえた唇、丸い顎にある小さな窪み、とりわけ眉弓はヘレニズム時代の彫刻と類似している。両目には白と黒のガラスがはめ込まれ、高めの位置に配置された露出した両耳には、環と小さな真珠3個からなる耳飾りを付けている。平行な波を描く髪はキャロット(椀形の帽子)のような形にまとめられ、額には細かいカールの短い房が垂れ下がって、細い帯状をなしている。耳の後ろに長い巻き毛が一本ずつ残っており、左耳の上に、他の3本の長い巻き毛の付け根が残っているのが見える。耳の前には一方が短くもう一方が長い螺旋状の巻き毛が、垂れ下がっている。

大量に生産された仮面

埋葬タイプの仮面は、漆喰をある程度均一な層になるように型に流して量産方式で次々に作りあげられた。顔、髪型、耳などの異なった部分は別々に作られ、型から抜いてから組み立てられた。中が空洞になっている頭部と顔の内側には、これを作った職人の指紋がしばしば付着していることがある。その後、色付けが行われ、皮膚は濃いバラ色、唇と鼻の穴は赤、髪と眉は黒に塗られている。顔にはしばしば金箔が施されることもあった。仮面に生き生きした印象を与えるために、目は特に念入りに作られており、漆喰で簡単に塑造され、それから色付けされる場合もあれば、彩色された薄いガラスで覆われることもあり、この作例のように、ガラスをはめ込んだものや時折石をはめ込んだものも見られる。

年代決定の手がかり

木の板に描かれた「ミイラ肖像画」と同様に、仮面も量産方式で作られたものに個人の要望に応えて髪形、ひげ、宝飾品を付け加えて個性的に仕上げられた。これらのものは流行性があり、年代決定の重要な手がかりとなる。この女性の仮面において、古典的な特徴を持つ顔、髪型、ヘレニズム時代に流行した耳飾から、古い時代のものだと分かる。

出典

Egypte romaine : art funéraire, Fiche visite, salle A

M.-F. Aubert, R. Cortopassi, catalogue de l'exposition Portraits de l'Egypte romaine, Paris, musée du Louvre, 5 octobre 1998-4 janvier 1999, Paris, 1998, n 86 ;

S. Walker (éd.), catalogue de l'exposition Ancient Faces. Mummy portraits from Roman Egypt, New York, Metropolitan Museum of Art, 15 février-7 mai 2000, n 86 ;

作品データ

  • 女性の仮面

    後1世紀

    出所不明

  • 漆喰に彩色、ガラス

    高さ24.5cm、幅18cm

  • 1976年、マルケから寄贈

    E 27152, MH 16

  • 古代エジプト美術

    ドゥノン翼
    地上階
    ローマ支配時代のエジプト 葬礼美術
    展示室A

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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