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作品 女性の胸像:アリアドネ

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : エトルリア美術(前9-前1世紀)

女性の胸像:アリアドネ

© 2011 Musée du Louvre / Thierry Ollivier

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
エトルリア美術(前9-前1世紀)

執筆:
Astier Marie-Bénédicte

長い間その存在が忘れられていた、ローマより約50キロメートルに位置するファレリィにて発見された、この女性の胸像は、近年テラコッタ製のエトルリア彫刻の傑作品のように評価された。前3世紀初頭に制作されたこの作品は、クラシック時代のギリシア彫刻の伝統に属している。アリアドネを思われる覆いをまとい、ブドウの房と葉でできた冠を被った若い女性は、おそらくディオニソスとの婚礼を表した神像群に属している。

エトルリア彫刻の傑作品の再評価

長い間その存在が忘れられていた、このテラコッタ製の女性の胸像は最近、断片的なエトルリアの彫像と断定された。これは、1829年ローマの北、古代ファレリィの遺跡にて発見された。この作品は、1861年までカンパーナ侯爵コレクションに属していた。その年この作品は、フランス政府により蒐集され、その2年後ルーヴル美術館のコレクションに加わった。複数の部分が手で型作りされたこの彫像は、いくつかの多色装飾の跡を残している。衣服の青、黄色、紫、顔のピンク色、髪の焦げ茶色がそれにあたる。その目を引く加工の質の高さは、この作品をテラコッタ製のエトルリア彫刻の傑作品とする。

ギリシア・クラシック時代の影響が強いヘレニズム時代の彫像

この彫像は、ヘレニズム時代初期の前3世紀の最初の数十年にファレリィにて制作された原作である。この胸像は、しかしながら前4世紀ギリシア彫刻から受け継いだ、いくつかの古典主義の跡を残している。若い女性は、装身具にて飾られ、頭部と視線はやや右に向けられている。整った楕円形の顔の輪郭と、三角の額より左右に分けられた波打つ毛筋で表された髪形は、プラクシリテレスまたは彼の祖先の作品に着想を得ている。彫刻家が施した明暗法の効果が伺える、衣紋の加工、布の異なる素材は、アッティカ地方の碑石など、前4世紀後半に制作された女性像のものを想起させる。折り曲げられた右腕により覆いを払う仕草をした、立っていると思われる若い女性の姿勢は、丸彫または浮彫で彫刻されたクラシック時代の肖像のそれに近い。

アリアドネとディオニソスの婚礼?

覆いをまとい、バッカスの象徴であるブドウの房と葉の冠を被った、実物大のこの女性像は、おそらくアリアドネを表現している。彼女は右手にマントの縁を握り、神の婚礼の場面に特徴的な、覆いを払う仕草(ギリシア語でアナカリプシス)の身振りをしている。この若い女性はおそらく、ファレリィの地方にて生産された、多くの赤像式の壺により証明されているある図像から、彼女の夫ディオニソス神の傍に配置されていた、神像郡に所属していたと思われる。前4世紀から3世紀ディオニソス信仰は、ギリシアだけでなくカンパニアやエトルリア、とりわけフェレリィにても大変な人気を得ていた。いくつかのラテン語の文献によれば、この都市は、ローマにまで至るバッカスの儀式の普及に貢献したとされ、バッカス祭とその信仰を制圧した、前186年の元老院の政令の元となる、混乱の原因のうちの一つに数えられている。

出典

Gaultier F., "L'Ariane de Faléries : un chef-d'oeuvre retrouvé", in Damarato. Stidi di antichità classica offerti a Paola Pelagatti, Milan, 2000, p. 288-296.
Gaultier F., "Ariane à Faléries : une oeuvre majeure de la sculpture étrusque en terre cuite", in Comptes rendus de l'Académie des Inscriptions et Belles-Lettres, Paris, 1998, p. 1095-1109.

作品データ

  • 女性の胸像:アリアドネ

    前3世紀初頭

    チヴィタ・カステッラーナ、ファレリィ・ノヴィの遺跡(イタリア)

    ファレリィ(イタリア)

  • 粘土、手を使った型作り、木の骨組みの上に組み立てられた跡、絵の具、テラコッタ

    高さ61cm

  • カンパーナ・コレクション、1861年購入

    アリアドネ

    S 5916

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    ドゥノン翼
    1階
    エトルリアIII
    展示室20

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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