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作品 女性像、通称《オーセールの婦人》

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

女性像、通称《オーセールの婦人》

© 2006 Musée du Louvre / Daniel Lebée et Carine Deambrosis

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

執筆:
Astier Marie-Bénédicte

1907年にオーセール美術館の保管庫で発見された、この彫像の由来にはなぞが残っている。しかしながらこの作品は、紀元前7世紀のギリシア世界の石製彫刻の革新をしるす、ダイダロス様式の最も完璧な例である。U 字の顔、段々な重々しい髪、厳格な正面性は、この様式の特徴であり、その呼び名は、古代の最古の彫刻の作者とされる、技師ダイダロスに由来する。

ダイダロス様式の傑作、オーセールの婦人

オーセールの劇場の管理人により、オペレッタの装飾に使用されていた、この女性像は1895年に、最終的に市の美術館に収集された。そこでマキシム・コリニョンは1907年、この作品を発見した。《オーセールの婦人》は、その2年後に、画家アルピニー(1819‐1916)の絵と交換することで、ルーヴル美術館に蒐集された。この作品は、早期から「ダイダロス」様式の最も完全な表現方法とされた。20世紀初頭に作り上げられたこの概念は、紀元前7世紀の造形作品を形容するためのものである。この名は、最古のギリシア彫像の作者である、神話の彫刻家ダイダロスに由来する。体に沿う左腕と胸部に曲げられた右腕をもつ《オーセールの婦人》は直立しており、ダイダロス彫刻の特徴である、厳格な正面性のなかにある頭部は体の中心線にある。彼女は、幅の広い帯で胴を締める毛皮のワンピースと、両型に袖なしマントを着用している。やや笑顔が見えるU字の顔は、エジプトの重々しい鬘風の、区切られた髪の房で表現された厚ぼったい髪で囲まれている。以前は赤、黒、青などの色調を対立させた、豊かな多彩装飾により浮き立たせられた線刻は、彫像の各面に生命を吹き込み、衣服や装身具の細部を表現し、頭部と上半身の不釣合いを緩和する。 

不確かな彫刻の性質

この彫像の発見情況に関する要素が欠けている為、右腕の身振りの意味と、表現された人物が何者であるかを判断する事は困難である。一部の者は、アシュトレトなどの、自らの性の象徴を指し示す東方の女神を表現した、テラコッタ製の複数の人形を参照し、ある女神の姿をこの作品のなかに見て取る。他の者は、この肖像を何らかの繁殖の信仰の女中または、祈りの仕草をした献上者自身などの、普通の人間の肖像であると考える。

東洋の影響を受けたクレタ島での石製彫刻の再生

この作品は、東洋の影響を受けた期間、地中海沿岸の東部の地方で現れた、活発な芸術活動を証明している。装飾のレパートリーと近東やエジプトから取り入れられた技術は、広範囲に普及し、独自の伝統とこれらのモデルを混合させるギリシアの職人により再利用された。オーセールの彫像は、紀元前7世紀、640年から620年頃クレタ島にて制作された。この時期クレタ島の彫刻家たちは、石製大彫刻の制作を再開した。クレタ島での製作は、この作品の素材である石炭岩の要素、そしてこの島で発見された、ブロンズ製、石炭岩または、陶土で製作された若い女性の衣装、仕草、表情との類似により確証される。クレタ島北部のエレウテルナで出土した埋葬品との比較は、《オーセール婦人》がこの墓所にて、19世紀末に発見されたと考える事ができる。

出典

- HAMIAUX M., Les Sculptures grecques, I, 2e édition, Paris, 2001, p. 43-45, n 38.

- MARTINEZ J.-L., La Dame d'Auxerre, collection Solo, Paris, 2000, n 16.

- ROLLEY Cl., La Sculpture grecque, I. Des origines au milieu du Ve siècle, 1994, p. 137-138, fig. 116-117.

- Mer Egée. Grèce des îles, Musée du Louvre, Paris, 1979, p. 133-135, n 71.

- COLLIGNON M. , "La statuette d'Auxerre (Musée du Louvre)", Monuments et Mémoires. Fondation Piot XX, 1913, p. 5-38, pl. 1-2.

- COLLIGNON M., " Statuette féminine de style grec archaïque (Musée d'Auxerre)", in Revue Archéologique, 11, 1908, p. 153-170.

作品データ

  • 女性像、通称《オーセールの婦人》

    紀元前7世紀後半

    クレタ島のエレウテルナ(?)、ギリシア

  • 石灰岩、丸彫、彫刻、絵の具

    高さ75cm

  • 1909年オーセール美術館と交換

    Ma 3098

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    七つの暖炉の間
    展示室74

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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