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作品 女性頭部を模った壺

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : エトルリア美術(前9-前1世紀)

女性頭部を模った壺

© 1996 RMN / Hervé Lewandowski

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
エトルリア美術(前9-前1世紀)

執筆:
Astier Marie-Bénédicte

底がなく、細長い首をもち、蓋により閉鎖されるこの壺は、額に刻まれた刻字が語るよう、埋葬の際に使用する、軟膏を入れるための容器であったと思われる。この形は、おそらくヘレニズム時代のギリシアの原型に着想を得たが、その要因はエトルリア特有のものである。これは前3世紀に、当時ブロンズ製品で名が知られたヴルチまたはオルヴィエートの工房にて製作されたと思われる。

ギリシアより着想を得た形象陶器

蝋型無垢鋳造技術にて製作されたこの小型のブロンズ製容器は、巧みにモデリングされ、丹念にビュランにて仕上げられた顔をもつ、女性頭部の形を取っている。こめかみに線対称に置かれた2つの小さな長方形の窪みは、金製または銀製の王冠と思われる、取り付けられたなんらかの部品が以前、頭を飾っていたことを示す。顔の要因がエトルリア特有のものなら、その形は逆にヘレニズム時代のギリシアの、いくつかの珍しいモデルより取り入れたように思われる。同じ大きさの、女性頭部型のブロンズ製香油入れ、または造形的なオイノコエは、ギリシアにて前4世紀末から3世紀初頭に作られていた。

埋葬に使用された香油入れ

この型の多くの容器のように、この作品は底がなく、細長い首をもち、頭部の頂点にシニョンのように表現された蓋により閉鎖される。それは、軟膏、または香油を収納した、ガラスの小瓶、またはテラコッタ製の小型の容器を入れる容器の様に使用されたと思われる。それはまた、死者の周りで日常生活を再現するための、見繕いの容器の偽装品のように、埋葬に限った使用目的のために造られたと推測される。というのもこれらの壺の多くは、女性の墓の中で発見された。この作品と、類似する製品に刻まれたスティナの文字は、この仮説を確定するように思われる。その言葉は「スティ(墓)」という名詞と、墓に属することを示す接尾語「ナ」により構成されている。

オルヴィエートまたはヴルチの工房の作品

この刻字は主に、ヴォルシニーニ地方(現オルヴィエート)の墓所の埋葬品にて確認されている。そのためこの壺は、前3世紀にその地で製作されたとも考えられる。しかし作品の類似性から、いくつかの類似する容器が発見された、ブロンズ製品、食器、小型家具の生産のもう一つの主要都市、ヴルチにて活動していたブロンズ鋳金師に帰属させることもできる。

出典

- Les Etrusques en France. Archéologie et collection, Lattes, 2003, p. 294-295, n 53.

作品データ

  • 女性頭部を模った壺

    前3世紀末‐2世紀初頭

    ソヴァーナ、イタリア中部

    エトルリア

  • ブロンズ、蝋型無垢鋳造技術

    高さ16cm

  • 旧J.グレオ・コレクション、1885年購入

    Br 2949

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    ドゥノン翼
    1階
    エトルリアII
    展示室19

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

額に刻まれた刻字:Suthina